子どもを叩かない子育てをするために
今回は「子どもを叩いてしまう」という問題について。
子どもに障害があってもなくても起こりうることです。
親が子どもを叩いてしまう
心の底から自分の子を「可愛い」と思っていても、頭に血が昇って思わず叩いてしまうことはあります。
叩きたいと思って叩く親なんていません。
親自身が叩かれて育ってきた経験があっても、なくても、です。
そこには何らかの要因が含まれているはずです。
・しつけの延長
⇒ 将来、子どもが苦労しないため、今のうちからいろいろ教えていきたい
・親の思いが通じない
⇒ 何回言っても分かってもらえない
・親の不安定さ
⇒ 親のイライラがおかしな方向に表出してしまっている状態
などなど。
保育者や支援者が子どもを叩くのとは根本的なものが違います。
親も子どもも苦しい。
周囲からの助けがなければなおさらです。
しかし、そういうときこそ自分の言動を振り返るキッカケが必要です。
親ができること ①
理解してくれる人がいればその人やシステムを頼ってもよいと思います。
(変な方向に行かないように自制はひつようですが・・・)
ひとりで戦っている親御さんも多いはずです。
そんなときに助けとなるのが
・同じ悩みを抱える人の存在
・道を示してくれる本
なのではないでしょうか?
同じ立場の親はたくさんいる!
今回、ひとつのホームページの存在を知ってほしいです。
『叩かない子育て宣言』
子育てアドバイザーの高祖 常子(こうそ ときこ)さんのオフィシャルサイトにあるものです。
「これからは子どもを叩きません、怒鳴りません」
といういろんな人の宣言が書かれています。
この「宣言」ができるようになるまでに、個人差が大きいと思われます。
自分がなぜ叩いてしまうのか?
自分が叩いている事実に気づかない場合もあります。
ぜひ、一度目を通してみてください。
親ができること ②
同じ悩みを持っているのは自分だけではないことが分かりました。
この存在は大きいはずです。
救いになるのではないでしょうか。
では、それ以外には何かないのか?
次は本の紹介です。
「本かよ・・・」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、現物がある本というのはお守り代わりになるはずです!
読む本は選んで!
子育て本は恐ろしいくらいたくさん出ています。
国会図書館のデータベースで調べてみると「子育て」というタイトルの本は 30,748冊ありました(2021.7.2現在)。
「子育て」の本といっても様々なタイプのものがあります。
① 英才教育系
② 療育系
③ 発達系
④ その他
いま読むべきは ③発達系と④その他のものです!
① 英才教育系
⇒ 特徴としては・・・
・ 子どものこんなところと伸ばしましょう!
・ なるべく早くから始めましょう
「子どもに優しくできていない」と悩んでいる状況で、英才教育系の本を読むのはデメリットが大きいです。
子どもの「できない」に目が向きがちになるからです。
あなたのためにやっているのよ
↓
子どもはできない、ふざける
↓
親はイライラ
↓
叩くか怒鳴る
悪循環です。
② 療育系
「療育」とは主に障害児教育で使われることばです。
もともとは、肢体不自由の子に対して
治療+教育
という意味合いで使われていました。
現在は、
発達支援
という意味で障害の種類も関係なく使われています。
障害がない子でも活用することが増えてきています。
◆オススメの本
子どもが言うことを聞かない理由が書かれています。
モンテッソーリ教育の視点から分かりやすく説明してくれます。
モンテッソーリを教育は障害のあるなしに関係なく使うことができる教育です。
保育施設や障害児施設で多く使われていますが、家庭でも充分に活用できます!
◆外部の記事に飛びます↓
③ 発達系
子どもの育ちには一定の順序があります。
例えば、目の前においしそうな苺があったとします。
・1歳くらいの子
⇒ 「すべて自分のもの」として捉える
・2歳くらいの子
⇒ 「ちょっとだけなら他の人に分けてあげられる」ようになる
・5歳くらいになる
⇒ 平等に分配できたり、相手によって量を変えたりするようになってくる
発達という視点で子どもをみていくと不可解だと思っていた言動に納得がいきます。
そしてイライラも減っていきます。
「発達」を無視してしまうと、
「何でできないの?」
「ちゃんとして!」
と子どもに対して一方的に言うことが増えるだけです。
◆オススメの本
発達の扉
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少し専門的ですが、子どもの「気持ち」の育ちが年齢別に書かれています。
だいぶ前に書かれた本ですが、子どもの育ちをみるための勉強になります!
◆オススメのリンクです
まとめとして
今回は自分の子どもを叩いてしまう。
やめたい。
止めるためのキッカケが欲しい。
ということに対しての説明&提案をしました。
ささいなことでもキッカケがあれば変わることができます。
かわいい子どもと素敵な時間が過ごせることを願っています。
参考文献
幼児の報酬分配行動における平等・公平観
津々 清美
https://core.ac.uk/download/pdf/228638934.pdf