障害児への支援に体育会系の熱血指導は必要か?
障害を持つ子は、様々な施設のスタッフ・先生と関わります。就学前の施設や学校、放課後等デイサービス、その他の療育施設などなど。それらの施設で働いているスタッフもいろんなタイプの人がいます。なかには「体育会系の指導をする熱血先生」は昔からいます。
これまで学校教育やスポーツ指導では、熱血指導をする先生=熱心な先生、というイメージがありました。しかし、それは過去のはなし。現在は、行きすぎた熱血指導=パワハラ(パワーハラスメント)や体罰といわれて避けられるようになっています。
今回は、
・体育会系の熱血指導が障害児へ与える影響
・もしも自分の支援が体育会系的だったらどうすればいいか?
というはなしです。
学校と過度な熱血タイプの先生
特別支援学校やでも時々そのようなタイプの先生がいます。
もちろん全員ではありませんし、数も多くはありません。
熱血タイプには2種類あります
・熱心に取り組んでくれる先生
・体育会系の熱血先生
熱心に取り組んでくれる熱血先生はありがたい存在です。しかし、体育会系の指導をモットーとする先生は気をつけた方がよさそうです。
・(こだわりのある子に)「わがまま」には一切応じないと言い張る
・(偏食がある子に)半ば強制的に食べさせる
・(注意力に問題がある子に)口頭で「集中して!」と言い続ける
2次的な問題行動
力づくでやる支援?だとお互いにムリが積み重なります。もちろん子どもにもストレスがかかって、さらに2次的な問題行動が出てくる場合があるのです。
問題行動が出る
↓
力でおさえる支援
↓
別の問題行動が出る
↓
さらに力でおさえる
悪循環です。
・普段から行動をおさえつけられている子のストレスが「唾吐き行動」として現れる
・体育会系の指導を強くしてくる先生(スタッフ)のみの言うことを聞くようになる。他の大人の言うことは全く聞かなくなる
もしも自分の指導が体育会系的だと思ったら
体育会系の行き過ぎた熱血指導では何も良くならない。
頭では分かっているけれど、自分の支援を振り返ると「体育会系的になってるかも・・・」という人がいるかもしれません。
自分自身で気づけるなら大丈夫です。改善できます。
その際、おさえておくとよい 2 つのポイントがあります。
これを念頭に支援を行うだけでだいぶ良い方に変わっていくはずです。
教育・療育をするときに必ず押さえるべきポイント
障害を持つ子たちと関わるときに持つべきポイントというものがあります。
・障害特性の知識
・発達の視点
これらを持たず、でもやる気はあるときに体育会系の熱血指導になりやすいのです。
先生は「本人のため」「良かれと思って」というけれど、まったく子どものことを理解しようとしていない。
「喋っている子=何でも理解できている子」
「偏食=わがまま」
という評価をしてしまうのです。
まとめとして
今回は障害児の教育や療育などにかかわる先生・スタッフのタイプについて説明しました。なかでも体育会系の支援はアリか?というはなしです。
・体育会系の熱血指導
・もし自分の指導が体育会系だと感じたときにおさえるべきポイント
他人の支援は良いところも悪いところも見えます。自分の支援を振り返るキッカケにしてもらえるとうれしいです。