言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできることを模索しています

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食事(摂食嚥下)にも早期療育は必要か?

「食べづらさ」にも早期療育を 


放課後等デイサービスには、様々な子が通っています。

障害や疾患も様々。

養成校時代には習わなかった障害や疾患を持った子もいます。

その全員ではありませんが、「食べること」に困難さを持っているケースもあります。

 

 

障害を持つ子の「食べづらさ」


 ① 脳性麻痺の子

↓ 身体を思い通りに動かすことが難しい
↓ 口や舌、喉の筋肉や骨が協調的に動かない

ムセや誤嚥を繰り返す子もいます。


② ダウン症の子

↓ 低緊張のためにうまく母乳を吸えない
↓ 舌をコントロールしづらい

食物を処理し切れずに丸飲みになってしまう子もいます。

 

③ 自閉症スペクトラムの子

↓ ・極端な偏食がある子もいる
↓  体幹を保つことが苦手
↓  グッタリした姿勢になる

↓ ・丸飲みや反芻などの悪癖がつきやすい

※ 反芻
(はんすう/一度飲み込んだものを逆流させて、そのまま口の中に入れること)が出たりする子もいます。

 

 

後回しにされがちな「食べること」


放課後等デイサービスに通い始めるのは、早くても小学校(小学部)1年生からです。食事へのアプローチは、できれば、早いうちから病院や施設などで摂食指導を受けることが理想だと言われています。指導や訓練を全く受けないで来た子の中には、独自の食べ方が身についてしまっている子もいるからです。

ことばや認知面の苦手さに対して早期療育を受けている子は増えてきました。しかし「食事」は「食べられているから、とりあえず大丈夫」と、問題が見過ごされているケースは多いのです。

 

 

特別支援学校での対応


就学すると給食が始まります。特別支援学校では、子どもの食べる力に応じて、食物の硬さや大きさが調整された「食形態」「形態食」が提供されます。 肢体不自由校は、「普通食」以外にも、

・食物の大きさが整えられた「練習食」や「一口大/カット食」
・バナナくらいの硬さにしてある「後期食」
・絹ごし豆腐くらいの硬さの「中期食」
・ヨーグルトくらいの「初期食」「ペースト食」

などなど。細やかに対応している学校が多いです。

しかし、知的校では「普通食」と「刻み食」しかないところや、「普通食」しかない学校が多いです。そういうところでは、学校の先生方がその場で潰したり、混ぜたりして対応しているのが現状です。 摂食に関して知識や技術を持っている頼もしい先生もいます。しかし、新任で特別支援学校が初めての先生は、研修や他の先生から習ったり、独学するしか手がありません。

学校に歯科医師や言語聴覚士(ST)などの専門職が入っているところでは助言を受けることもできます。しかし、すべての学校がそうではありません。

 

 

摂食指導はいつから始める?


先述しましたが、できるだけ早くから受けるのが望ましいです。早めに対応を取っていくということは、早い段階で安全に食べるための「土台」を築けるということです。対応が遅くても、ある程度は力を伸ばすことは可能です。しかし、早くから始めることに損はありません。

病院の摂食外来や未就学時の通所施設では、歯科医師や栄養士、言語聴覚士(ST)、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)などが「食べづらさ」に対する取り組みを行っています。市区町村ごとに体系が異なるとは思いますが、気になるときは相談してみるとよいです。

「食べること」は「楽しみ」のひとつです。学校を卒業してからも毎日続いていきます。「食べるための力」も「認知」「対人」「運動」などの他の発達と同じくらい大切にしていきたいものなのです。