障害児分野の用語整理
障害児分野にはたくさんの用語があります。様々な専門家が介入している分野ですので専門用語が乱立しています。今回は、分かりにくいことばや似ていることばの違いを説明していきます。
日本語には細かな決まり事があります。考えれば考えるほど分からなくなります。支援者としてどこまで知っておけばよいのでしょうか?
動きに関する用語
似ている専門用語はたくさんあります。ここでは「動き」を表すことばについて説明します。
協応動作と協調運動
協力して一つのことを行う、という意味の用語はたくさんあります。
「協力」「協応」「協調」「協同」「共同」「同調」
これらの似ていることば。一体何が違うのでしょうか?
⇒ 協応動作と協調運動の違いは?「他と協力する」という用語の整理
※このブログ内記事に飛びます
弁別
療育でよく使われる弁別。これは「分ける」という意味です。
「見分ける」「聞き分ける」
発達においても重要な力です。
⇒ 弁別とは「分ける」能力!子どもの発達にどんな影響があるの?
※このブログ内記事に飛びます
象徴、表象、記号
あるものを他のものに置き換えることです。
ことばやサインを獲得するために必要不可欠な力です。
「象徴」「表象」「記号」
ここでも似たことばが出てきます。これらの違いは何なのでしょうか?
※このブログ内記事に飛びます
行動と行為、動作、運動
ご存知の通り、身体を動かす、何かが動くという意味の用語です。
当たり前に使っているからこそ、いざ違いを考えると迷ってしまいます。これらの用語は何が違うのでしょうか?
⇒ 「行為」「行動」「動作」の違いとは?動きに関することばの説明
※このブログ内記事に飛びます
ことばに関する用語
二語文、二語連鎖
ことばの長さを表す用語で、単語をつなぎ合わせて文を作るという意味です。
同じ意味に見えますが何が違うのでしょうか?
⇒ 二語文と二語連鎖は違うの?一語文や多語文は何歳から出る?
※このブログ内記事に飛びます
撥音・拗音・促音・長音・清音・濁音・半濁音
学生時代に習ったであろう、日本語(文法)の用語です。説明を聞けば「あー」と思うはずです。用語だけが難しいのです。
※このブログ内記事に飛びます
発達に関する用語
発達の分かりにくい用語について説明します。
二項関係、三項関係
子どもが物や大人とどう関わっていくのか?コミュニケーション発達や言語獲得の土台となる力についてです。名前は似ていますが中身は異なります。
※このブログ内記事に飛びます
副籍、特別支援学校、地域指定校
副籍とは特別支援学校に通いつつ、別の学校にも籍を置くという制度です。全国的な制度ではありませんが、東京都はじめとする多くの行政が採用している制度です。ここでもややこしい用語があるので説明します。
⇒ 副籍ってなに?特別支援学校と地域指定校について まとめてみた
※このブログ内記事に飛びます
療育手帳、身体障害者手帳、精神障害者手帳
なんらかの障害がある人は申請することで手帳をもらえます。手帳があれば社会的なサービスを受けることができます。3つある手帳の種類を説明します。
⇒ 「療育手帳(愛の手帳)」と「身体障害者手帳」の違いは? 手帳の基礎知識
※このブログ内記事に飛びます
障害や疾患に関する用語
療育、教育分野では障害名がたくさん出てきます。この名前もちょくちょく変わります。今回は何となく知っているけれど違いが分からないということばの違いです。
知的障害、ギフテッド、HSP、発達障害
障害児って特殊能力があるんでしょ?
こんな風に聞かれることがあります。はたしてこれは事実なのでしょうか?ここではうずもれがちな障害分類を説明します。
⇒ 「知的障害」「ギフテッド」「HSP/HSC」。発達障害との違いって何?
※このブログ内記事に飛びます
ADHDと注意障害
ざっくり言うと、何らかの理由から落ち着かない状態をさします。注意に関する用語の整理です。ここで言う「注意」とは「attention」のことです。注意・警告のcautionやwarningではありません。
⇒ ADHD(注意欠如多動症)と注意障害の違いは?併発するの?
※このブログ内記事に飛びます
障害児、知的障害児、アスペルガー
ネット上で混合されがちな用語です。うる覚えで使うと大変なことになります。これだけは知っておいてほしい基礎用語の整理です。
⇒ 障害児と知的障害(児)って同じ意味なの?アスペルガーは?ごっちゃになっていない?
※このブログ内記事に飛びます
医療的ケア児と障害児、超重症心身障害児
重い障害に関する用語です。ここも混合しやすいところです。基準があります。医療的ケアとは何か?超とは?
⇒ 医療的ケア児と障害児の違いは?超重症心身障害児も同じ意味なの?
※このブログ内記事に飛びます
健常児、定型発達
健常児と定型発達は両方とも障害がない状態をさします。健常児はどんな場合でも使用しますが、定型発達は「発達障害」と比べたときに「障害がない子」を表すことばです。
⇒ 健常児と定型発達の違いは?障害児の呼び方(表記)は実際の現場ではどうしてる?
※このブログ内記事に飛びます
その他
その他にはどのような似たことばがあるのでしょうか?。特に分かりにくいことばを中心に説明していきます。
インテグレーションとインクルージョン
近年、聞かれるようになってきた福祉用語の代表格の用語たちです。どれも障害があってもなくても一緒に、という感じの意味です。
「ノーマライゼーション」「インテグレーション」「インクルージョン」「セパレーション」の違いについて解説します。
※このブログ内記事に飛びます
NICU、GICU、PICU、ICU
生まれたばかりの子で、何らかのトラブルがあったときに対応してくれる医療の場のはなしです。これらの用語の違いは何でしょうか?
⇒ NICU、GCU、PICU?子どもたちが生まれてすぐに治療する場所の違いとは?
※このブログ内記事に飛びます
きょうだい児、兄弟姉妹
「きょうだい児」とは兄弟の中に障害を持った子がいる子たちのことです。
※このブログ内記事に飛びます
まとめ
療育、教育、保育などの障害児分野には専門用語がたくさんあります。
自分からわざわざ専門用語を使う必要はありません。
しかし、ある程度ことばの違いをおさえておくと、他の人が話している内容をつかみやすくなります。
似た用語の違いは、都度更新していきます。