言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

言語聴覚士は英語よりも手話を学んだ方がよい!【STが次に学ぶべきこと】

言語聴覚士が手話を学ぶべき理由とは?

言語聴覚士(ST)とは「ことば」「きこえ」「たべる」ことの専門家です。

俗にいう「リハビリの先生」です。

特に小児の分野では「ことばの遅れ」や「聴覚障害」の子たちと関わることも多いです。

 

だったら・・・。

STなら手話もできるんでしょ?

そう思われるかもしれません。

 

しかし、実際は、手話を使えるSTなんて、ほんの一握りです。

養成校でも「手話を教えてくれる学校」なんて ほとんどありません。

手話に興味があるなら、STの国家資格を取得後、自分で学ぶ必要があります。

 

わたしは 10年以上、小児のSTとして勤務してきました。

そこで感じたのは「やっぱり手話は大切」ということです。

ここでは、STの資格取得後、勉強するなら手話をオススメする!というはなしをします。

手話を学ぶ時のオススメの良書も紹介します。

 

 

STが感じる悩み

言語聴覚士(ST)が資格を取って働き始めると、必ず感じることがあります。

「養成校で学んだことだけじゃ臨床で太刀打ちできない」

STの養成校で学ぶことは「成人の言語リハビリ」や「嚥下」に関することばかりです。

小児、特に障害児に関することなんて、ほんの少ししか教えてくれません。

STの学生は、ほとんど高齢者の施設に就職する人ばかりです。

だからこそ、学校も「成人(高齢者)」の分野に力を入れるのだと思います。

 

しかし、小児の分野で働き始めた人はどうすればいいのでしょうか?

それは「独学」です。

就職先にSTの先輩がいれば、その人に教えてもらえばいい。

しかし、障害児分野なんて「ひとり職場」ばかりです。

特に放課後等デイサービスは だいたいの施設が ST一人です。

 

では、何を学んでいけばいいのでしょうか?

www.hana-mode.com

 

 

英語じゃダメなのか?

勉強するなら英語の方がいいのではないか?

今後のグローバル化を見据えて、そんなことを考える人もいるかもしれません。

 

論文を書いたり読んだりする人ならば英語を学ぶことも役に立つはずです。

というか、英語を読み書きできないと最新の海外論文は読めない・・・。

英語を学ぶことのメリットは次の通り。

・論文の読み書き
・教養として
・趣味として

学んで損はありません。

しかし、言語聴覚士が学ぶなら「手話」の方が仕事に役に立ちます。

 

なぜ手話なのか?

では、なぜ手話を学んだ方がよいのでしょうか?

手話は様々なところで使われている言語です。

身振りやサインだと軽く見られがちですが、英語や日本語と同じく「言語」と位置付けられています。

ちなみに、日常的に手話を使っているのは、ろう者(耳が聞こえない人)だけではありません。声が出せない人たちも使っているケースが多くあります。

 

では、STの仕事で手話が役に立つ理由は何なのでしょうか?

・聴覚障害と関わることが多い

・音声の代替えとして活用する

大きく分けると上記の2つです。

詳しく見ていきましょう。

 

 

聴覚障害の人たちと関わるから

言語聴覚士の専門分野は「ことば」「きこえ」「たべる」の3つです。

このなかの「きこえ」とは聴覚障害をさします。

耳が聞こえづらい人(子)と関わることがあります。

そこでのコミュニケーション手段として多いのが手話なのです。

 

言語聴覚士は意外に「ろう者」と出会う機会は多くありません

「ろう者(聾者)」とは耳の聞こえない人たちです。

補聴器の調整などの場では、ろう者よりも、難聴や中途失聴の人と関わることが多いのです。

 

難聴や中途の人たちとのコミュニケーションでは

・音声(しゃべる)
・手話
・筆談

ここで手話を使うことがあるのです。

現に、私が補聴器会社で勤めていたときは、販売や調整の際に手話でやり取りする機会が度々ありました。

簡単なやり取りは手話を使って、難しい話は筆談に切り替えばいい。

片言の手話を覚えておけば、コミュニケーションの助けとなるのです。

 

代替え手段としての手話

言語聴覚士はコミュニケーションやことばの専門家です。

対象となる人(子)のなかには、しゃべることができない子がいます。

喋ることができないと、自分の気持ちを相手に伝えることが難しい。

だったら、音声以外の手段で気持ちを伝えられるようしたい。

新たな手段を獲得するために訓練を行うことがあります。

そこで有力なのが「手話」なのです。

 

自分の気持ちや要求を相手に分かってもらえないのは 本当にしんどいこと。

なんらかの代替え手段を持つことはメンタル的にも重要なことなのです。

STが発達を促すために関わったとしても、まずは心の安定からアプローチしていくことが多いです。

 

手話ってどうやって勉強するの?

ひと昔前までは、手話を独学する方法は「本」一択でした。

最近では様々な学び方が出てきました。

・本
・動画
・講習会
・手話ユーザーから直接学ぶ

自分の性格や生活に合ったやり方で学んでいくとよいです。

 

本を見る

本は動画のように直接、動きを見ることができません。

しかし、動き方の説明は分かりやすく書いてある本が多いから安心してください。

手話の単語や語順を覚えるには、本を使うのも手です。

本を開くだけで、好きな時に学べるのも本のメリットです。

 

◆おすすめの本

 

動画を見る

最近ではインターネット上に様々な手話動画がアップされています。

ろう者や難聴者、聴者(聞こえる人)など、様々な人が動画をつくっています。

画面に映し出される人も様々。

・若い女性
・真面目そうな男性
・落ち着いた雰囲気の中年
・何でも知ってそうなご高齢の人

自分の好みで動画を選ぶのも楽しみの一つです。

 

講習会に参加する

分かりやすいのが、講習会に参加する、ということです。

・手話サークル
・オンラインサロン

行政が主催であれば安価もしくは無料のものもあります。

人から教えてもらえるというのは、一人で学ぶよりも心強いものです。

主催している人も様々です。

・市区町村
・会社
・有志

行政が出している広報誌や会社のホームページなどで見つけることができます。

学校の手話サークルという手もあります。

その際、講師が健聴者(聞こえる人)なのか ろう者(聞こえない人)によってもやり方や雰囲気は変わってきます。

 

わたしは、聴覚障害で有名な会社が主催する講習会に参加しました。

先生は ろう者。

はじめは「ちゃんとできるかな?」「みんなに迷惑をかけないかな・・・」心配でしたが、楽しく学ぶことができました。

 

手話ユーザーに教わる

手話を覚えるのに一番よいのが、日常的に手話を使っている人から教えてもらう、ということです。

「生きた」手話を覚えられるだけでなく、間違いなどを指摘をしてもらうこともできます。

しかし、友人や知人で手話を使っている人は なかなかいません。

講習会で ろう者の先生から教えてもらえるのが現実的ですかね。

 

 

 

まとめとして

今回は、言語聴覚士が学ぶなら「英語」と「手話」のどちらがいいの?というはなしをしました。

両方学べるなら、それにこしたことはありません。

どちらかだったら・・・?

もしも、あなたが小児のSTだったら「手話」を選ぶことをオススメします。

もちろん、聴覚分野のSTだったら「手話」一択ですが・・・。

 

よかったら参考にしてみてくださいね。

 

◆新人STの人はこちらの記事もご覧ください

www.hana-mode.com