新人STへ 働き始めてから、まず考えること
新しく放課後等デイサービスで働きはじめた言語聴覚士(ST)は、いろいろ悩むことも多いと思います。その中のひとつ「何から学べばいい?」という話しです。
改めて「小児」の言語聴覚士について考えてみる
言語聴覚士は「聞こえ」「飲み込み」「ことば」を対象としたリハビリ職 / コメディカルです。具体的にいうと、
◆聞こえ
→聴覚障害の子に対する訓練・指導、聴能訓練、補聴器・人工内耳の調整・指導などです
◆飲み込み
→摂食嚥下障害を持つ子への訓練・支援
◆ことば
→ことばに遅れがみられる子への訓練・指導。何らかの原因でことばが出ない子、出づらい子への支援などです。
まずは子どものパターンを押さえよう
養成校では、あまり小児分野は勉強していないし、実習で小児施設に行けなかったという人も多いと思います。
「何をすれば良いのか分からない」
「何から勉強していけばいいの?」
そう感じているはずです。
おすすめは、実際に子どもと接しながら、その子の行動パターンを覚えることです。
教科書通りの子どもはほとんどいない
子どものパターンとは、
・決まった歌が聞こえると笑う
・Yesのときに片方の口角だけ動く
・特定の場面で耳を塞ぐ
・楽しくなり過ぎた後には必ず泣く
など、たくさんあります。支援者がそれらに「何でだろう?」と思うことで、ようやく支援のスタートラインに立ったといえます。
「この障害には、この療法を行う」が鉄則ではないの?
そう思っている人も多いでしょう。しかし、「○○障害」という教科書通りの症状の子は、わりと少ないです。そのため、症状や言動からアプローチを決めていく必要があります。
「なぜ?」を活かすために
子どもの言動や反応をみて、
・なぜできたのだろう?
・なぜできなかったのだろう?
と考えることが大切です。
そういう「なぜ?」を、施設で使っている理論や療法に当てはめて考えていきます。
これが放課後等デイサービスで働きはじめたSTの第一歩なのではないでしょうか?
保育職の考え方を知る
放課後等デイサービスには様々な職種のスタッフが参加しています。そのため、他職種がどのようなことを考えているのかを知ることが大事です。
まずは放課後等デイサービスの柱として働いている、保育職の考え方について学んでいくとよいです。
実際に保育スタッフから教えてもらうのもよし、本から学ぶのもよし。
基本的に保育職は子どもの気持ちを大切にしていて、それに寄り添う形で支援を進めていくことが多いです。言語聴覚士の養成校では習わなかった視点ですね。
おすすめの本は

- 価格: 2200 円
- 楽天で詳細を見る

- 価格: 2200 円
- 楽天で詳細を見る
「保育」という立場から子どもの発達について書かれています。言語聴覚士とは異なる視点でもあるので勉強になります。
あわせて読みたい
www.hana-mode.com