こんな施設は気をつけて!失敗しない選び方
放課後等デイサービスに子どもを通わせたい。
でも、どの施設が「よい施設」なのか分からない・・・。
そんなふうに感じたことはありませんか?
施設のホームページやSNSにはいいことしか書いていないし・・・。
建物もそこそこちゃんとしてそうだし・・・。
外から見ただけでは何が「よい」のか分からないと思います。
小学校1年生のときに入って高校3年生の卒業まで施設に通うとなると、12年もの間、そこに所属することになります。
そんな難しい施設選び。
基準がありません。
お子さんのためにも、親御さん自身のためにも「わるい」施設だけは避けたいはずです。
今回は、長年、放課後等デイサービスで勤務してきた言語聴覚士(ST)の私が「放課後等デイサービスの選び方&ポイントをおはなしします。
放課後等デイサービスとは?
放課後等デイサービスとは障害や病気を持つ子が学校が終わった後に通う施設のことです。
現在、様々なタイプの施設があります。
施設によって何に力を入れているかも様々です。
・運動
・音楽
・療育
・遊び
・コミュニケーション
などなど
最近では、良くも悪くも「特色」を前面に出してくる傾向があります。
放課後等デイサービスは塾ではない!
放課後等デイサービスとは何か?
答えられますか?
さらに、よく聞かれるのがこれです。
「放課後等デイサービスって塾なんでしょ?」
違います。
たとえば、障害や病気がない子。
学校が終われば友だちの家に遊びに行ったり、買い物に行ったりするでしょう。
障害や病気を持つ子のなかには自分で考えて決めて行動に移すことが苦手な子もいます。
身体に障害がある場合には自分で動くことが難しい子もいます。
そんな子たちが有意義な放課後の時間を過ごすためのお手伝いをする場が放課後等デイサービスです。
放課後等は子どもにとって息抜きの時間でもあります。
友だちやスタッフと一緒に「楽しくすごす」ことを大切にしている素敵な施設もたくさんあります。
◆こちらの記事もご覧ください
こんな施設には気をつけよう
いろんなタイプが存在する放課後等デイサービス。
本当に施設によってサービスも対応も違います。
なかにはひどい施設もあります。
放課後等デイサービスで働いていると自分のところ以外の施設のウワサも耳に入ってきます。
「あの施設には自分の子を入れたくないよね」
「何もしてないらしいよ」
「職員がヤバいって」
ここでは、どんな施設が「ヤバい」のか?
どんな施設は避けた方がよいのかを説明します。
① 見学をさせてくれない
なぜか活動の様子を見せてくれない施設があります。
保護者にさえ見せないケースも。
虐待があるわけではないけれど、特に何もしていないからスタッフ以外には見せられない。
何もしていない、というのは
・ひとつの部屋に全員集めて
・動画を流して
・時間になったら家に送っていく
毎回そんな感じ。
行政も「支援とよべない支援」をしている施設をなくしたいと思っています。
そのため取り締まりが厳しくなってきています。
最近ではこのような施設は減少傾向にあります。
しかし、まだまだ存在しています。
② スタッフの人数が極端に少ない
障害を持つ子への支援は、ある程度の人数が集まらないと「よい支援」ができません。
ひとりの先生(スタッフ)が遊びを提供すれば活動が成り立つ、というものではありません。
・場を仕切るスタッフ
・フォローするスタッフ
・その他の準備をするスタッフ
いろいろな活動をするとなると、ある程度の人数が必要なのです。
もちろん、少ない人数で子どもたちのことを考えて、毎回頭を悩ませながらも頑張っている施設もあります。
そういう施設が悪いわけではありません。
・スタッフがすぐに辞めてしまう
・スタッフが集まらない
などのスタッフの回転が速い施設が問題なのです。
車いすに乗っているような肢体不自由の子たちを支援するのであれば、さらにスタッフの人数が必要です。
子どもと大人の割合が1:1に近い人数は必要です。
子どもとスタッフの人数が同じでないと車椅子を押して散歩にも出かけられません。
(子どもを分けで時間差で散歩に行くという手はありますが)
ただ、極端にスタッフが少ない施設は何かしらの問題を抱えていることが多いです。
③ 「治る」というセリフを多用する
これは怪しい。
障害は治らないから障害なのです。
障害を持ったうえで「どうすれば楽しめるか?」「うまくやっていけるか?」を一緒に考えていくことが支援です。
それを
「うちにくれば治します」
「頑張れば治りますよ」
という施設があります。
恐ろしいけれど、本当にそういう施設はあります。
来てほしくてリップサービスとして言っているのなら、まだ分かります。
(そんなことをいうのはおかしいけれど)
しかし、スタッフ本人たちが本気でそう思って言っているケースがあります。
そっちのほうが怖いです。
考えてみてください。
頑張ればできると思っている人たちですよ?
お子さんに無理な課題を押し付けて(独りよがりな)目標を達成させようとするんですよ?
「治る」「治す」を多用する施設・人には注意してください。
④ スタッフが疲労している
放課後等デイサービスに限らず、障害児分野で働く人たちは安い給料で満足な休みもなく頑張っている人が多いです。
だから疲れています。
それはしょうがない。
日々、子どもたちと接するときは元気に頑張っています。
注意したいのは、他の理由で疲労しているときです。
・スタッフがすぐに辞めてしまうので一人の仕事量が過度に増えている
・他のスタッフに助けてもらっていない
・人間関係がおかしい
・何らかの圧がある
もちろん、プライベートの問題が原因で疲れている人もいます。
「スタッフが疲れている」からといっても、必ずしも「わるい施設」と直結するわけではありません。
どのスタッフもギスギスしながら働いているのであれば、施設として「何らかの問題」を抱えていると考えられます。
施設選びのひとつの材料にしてください。
施設選びのポイント
「こんな施設は気をつけた方がよい」かはスタッフをよく見る分かります。
① 見学をさせてくれない
② スタッフの人数が極端に少ない
③ 「治る」というセリフを多用する
④ スタッフが疲労している
それでは、施設を選ぶ際には何を基準にすればよいのでしょうか?
子どもに合った活動があるか?
障害や病気を持つ子は、その子によって性格も発達年齢もバラバラです。
施設選びでは子どもが興味を持つ活動があるのか?を大切にしてみてください。
先ほどもお話ししましたが、放課後等デイサービスは施設によって活動内容が異なります。
・調理活動
・プール
・外出
・専門職による支援
お子さんが何に興味を持っているのか?
その施設では何をやらせてくれるのか?
せっかく通う施設なのですから楽しくすごせる場所を選んであげたいです。
スタッフが楽しそうか?
意外と大切です。
親御さんが施設に来ると、スタッフはいつも以上に張り切ります。
普段、支援を人任せにしている人だって、いかにも「毎日、子どものための支援をやってます!」というよな顔をして子どものそばに寄ってきます。
「わたし、子ども大好きなんです」的な謎のアピールをしてくる人もいます。
そんなのはバレます。
だって周囲にいるスタッフは微妙な表情をしているはずですから。
そうではなくて、子どもと関わっているのが楽しい、というのは頑張っているスタッフの顔のあらわれるはずです。
ぜひ、そこを見てください。
そして、謎のアピールをする人たちに騙されないでください。
まとめとして
今回は、こんな放課後等デイサービスには気をつけてたほうがよい、というはなしをしました。
施設選びでは、
・スタッフの様子をよくみる
・活動の内容を吟味する
ことが大切です。
あとは、可能ならば保護者間の情報や噂なども集めてみてください。
頼れる仲間がいないのならば、このブログを利用してください。
いろいろ書いてあります。
施設名を出すことはできません。
しかし、良い施設・良くない施設の傾向を伝えることはできます。
お子さんにとって有意義な時間が過ごせる施設を選んであげてください。
よかったら参考にしてみてくださいね。