言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

新人スタッフがすぐに辞めないための教え方のポイント【障害児施設】

今さら聞けない!新人スタッフの迎え入れ方【障害児通所施設】

障害児施設などの福祉業界は万年的に人手不足のところが多いです。

アルバイトでも正社員でも、入職はしてくれます。

しかし、すぐに辞めてしまうパターンが多いのが現状です。

「思っていたのと違っていた」

そう思って去って行くのです。

 

では、長く働いてもらうためには、現職の人たちは何に気をつければよいのでしょうか?

今回は、新人スタッフを受け入れるために気をつけたいことをまとめました。

ポイントは・・・

・一気に教えない

・はじめから細かいことを教えない

・味方がいることを知ってもらう

それでは、詳しくみていきましょう。

 

 

 

 

 

障害児施設の求人事情

近年、障害児の求人は「売り手市場」の傾向が強いです。

「売り手」というのは「仕事を探している人」が有利ということです。

これまでは、言語聴覚士などの絶対数の少ない専門職は「売り手市場」だといわれていました。

最近では、児童指導員(支援スタッフ)でも売り手が強い印象です。

 

なぜなのでしょうか?

障害児の施設はいくつかあります。

なかでも通所施設は施設自体の数が増えてきました。

 

・給料が安い
・休みが少ない
・交通の便が悪い

 

このような施設は避けられる傾向にあります。

当たり前ですが、みんな条件の良いところへ流れていくのです。

 

 

なぜ辞めていくのか?

だとしたら、自分のところの施設に入ってくれた新人スタッフは貴重なはずです。

「来てくれてありがとう」です。

 

なぜ新人が辞めていくのでしょうか?

これまでわたしの周りでもたくさんの人たちが退職していきました。

入ってすぐに辞めていく人の理由としてあげられるのは次のようなものです。

 

・思っていた仕事内容でない

・人間関係が辛そう

・仕事をできなそう

 

せっかく選んでくれた職場をすぐに辞められるのは心苦しいです。

 

就職後3年以内の離職率

こんなデータを厚生労働省が発表しました。

就職後3年以内の離職率(令和4年10月)です。

 

■高校卒

宿泊業・飲食サービス業

61%

生活関連サービス業・娯楽業

57%

教育・学習支援業

54%

小売業

48%

医療、福祉

45%

 

■大学卒

大学卒  

 

宿泊業・飲食サービス業

50%

生活関連サービス業・娯楽業

47%

教育・学習支援業

46%

医療、福祉

39%

不動産業、物品賃貸業

36%

新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します|厚生労働省

福祉職は高齢者分野も含まれているので、ピンポイントのデータではありません。

しかし、高卒、大卒ともに福祉業界がトップ5に入っています・・・。

 

 

新人スタッフを気持ちよく迎え入れるために

では、新しいスタッフに長く働いてもらうためには何を気をつけていけばよいのでしょうか?

もちろんそれは「働きやすい」と感じてもらうこと。

しかし、離職率の高い職場ではそれも分からなくなっている状態です。

 

 

入ってすぐに活躍できる人なんてほとんどいない

新しく入ってきたスタッフは、あなたの職場のことをまだよく知りません。

いきなりテキパキと動くことなんてできないはずです。

当たり前ですよね?

 

でも、このことに気がつかない人は結構います。

 

・なんで気が利かないの?

・もっと広い視野を持ってよ

・何やってるの?

 

そんなことを言われたって、入って間もない人が即適応、即テキパキ働き始めるなんてことはできません。

 

あなたは新人のときから完璧に業務をこなしていたのですか?

 

はじめは誰もが何もできない状態なのです。

意外と抜け落ちがちの考え方です。

 

 

新人に対して優越感を感じてる場合じゃない

そうなると、この人は何もできない人なんだ。使えない。

そんな評価をしてしまう。

 

・・・ちょっと待ってください。

 

あなたは今の職場に慣れて、コツも分かっているのでテキパキ動けるかもしれません。

だからといって新人スタッフに「使えない」なんていうのは大間違いです。

何もできないのではなくてここのやり方を把握できていないだけ

先輩スタッフが優越感に浸る部分ではないはずです!

 

 

何もできない人ではない!

確かに、新人スタッフは今の現場のことは分からないことだらけです。

だからといって、人として何も知らないわけではありません

 

・これまでの経歴や経験
・得意なこと
・学んできたこと

 

人によって大きく異なります。

このことを考えれば、新しく入ってきたスタッフに対して「何も知らない未熟な人」扱いなんてできるはずないのです。

 

 

一緒に働く人を育てるために

「はやく一人前になって欲しい」

そう思う気持ちは分かります。

だからといって、思いついた順に説明をしまくる。

新人は訳も分からず詰め込まれる。

困る。

嫌になる。

辞める。

そんな悪循環。

 

 

教える順番がある

どんなことにも「教える」順番があるはずです。

 

大切なのは

・一気に教えない

・はじめから細かいことを教えない

・味方がいることを知ってもらう

 

細かいことは後回しにして、「障害児支援って楽しい」と思ってもらえるような新人教育、伝達をするとよいのではないでしょうか?

自分だったらそうして欲しいです。

 

 

年齢の離れたスタッフに対して

福祉業界にも様々な年齢の人が働いています。

上司は年上、後輩は年下とは限りません。

働きづらさを感じることもあるかもしれません。

 

そんなときは、こんなことばを思い出してみてください。

 

若い人は年上の人から学ぶ

年配の人は若い人から学ぶ

 

プライドの高い人ほど、この考え方ができていない気がします。

しかし、とても大切なことのはずです。

 

 

味方になってあげよう

新人は(その職場では)分からないことばかりです。

長年勤務している人が新人に対して優越感を感じるのはおかしなことです。

この職場は大変そうだなと感じたら、まずは周りを見回してみましょう。

きっと、あなたの味方になってくれる人がいるはずです。

 

まったく味方がいなそうなら、早めに見切りをつけて、次を見つけましょう!

 

 

まとめとして

今回は、障害児施設に新人スタッフが入ってきたとき、どのように受け入れたらよいのか?というはなしをしました。

あなたは新人スタッフに対してどのように関わっていますか?

味方になってあげていますか?

味方にも様々な種類があると思います。

障害児支援の楽しさを少しでも伝えられるとよいですね。

よかったら参考にしてみてくださいね。

 

 

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