言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできることを模索しています

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放課後等デイサービスで発達検査を行うときのポイント

検査はいつ・誰が行うの?

放課後等デイサービスでは、言語聴覚士もしくは心理職が各種検査を行っています。発達検査を行うことで、発達の偏りや凸凹が明確になります。言語検査では、ことばの遅れや現状が分かります。検査で子どもの全てが分かるわけではありません。しかし、使い方によっては、評価や支援へとつなげるための有用なツールとなります。では、検査はいつ行うのがよいのでしょうか?思い立ったら実施すべきなのでしょうか?

 

 検査は、学校に入学したときなどの「節目」に行うことが多いです。療育手帳の更新のために行うケースや、「支援」に行きづまったときに行うケースもあります。

では、定期的に毎年やってもいいのでしょうか?

 

 

注意すべき点(検査前) 

検査をする分には構わないと思います。しかし、注意すべき点が2つあります。

 

①保護者の同意が必要

法律で決まっているわけではありませんが、実施前に、保護者の了解を取ったほうがよいです。考えてみてください。施設側の都合のみで、勝手に検査で我が子が評価される気持ち悪さを・・・。トラブルになりやすいので気をつけたいです。

 

②前回実施した日を確認する

短い期間で検査を繰り返し実施しても、子どもが前回やったことを覚えているケースがあります。それでは、正しく検査をとることができません。覚えるのが得意な自閉症の子もそうですが、それ以外の障害の子も意外と覚えているものです。実施する日は施設によっても異なりますが、前回から1年以上、間を開けるケースが多いです。

 

 

注意すべき点(検査中)

①検査中の同席者が出すヒント

検査に保護者や保育スタッフが同席することがあります。その際、同席者が気を遣って「ちゃんと検査を受けさせよう」としてくれることがあります。検査中に、子どもが出歩いた際、席まで戻してくれるくらいならよいと思います。しかし、課題のヒントを言ってしまう同席者には困ってしまいます。型はめ課題で「白い丸を穴に入れなさい」とか、語想起(単語を思い出す)課題で「おうちにあるでしょ、黄色いやつ」と言ってしまう、などなど。言ってしまいそうな同席者には、予め、やんわりと伝えておくのが無難です。

 

 

注意すべき点(検査後)

①報告書を読むのは誰なのか?

検査を行った後には、内容をまとめた報告書を提出する仕事が残っています。時々、専門書ばかりの報告書を書く人がいます。一見、かっこよく見えるのですが、これでは相手には伝わりません。読んでくれる相手は誰なのかを考え、ことばや内容を選びながらまとめていきます。もちろん、嘘や誇張はいけません。

 

②保育スタッフ向けの資料も用意する

保護者に向けた資料は、ことばを選ぶと思いますよ。保育スタッフに向けたものであれば、検査を行った子どもの現状を(ある程度)素直に書くことができます。検査の結果を全てのスタッフに伝えることは、なかなか難しいときがあります。現状だけでなく、支援につなげるために、保育としてできることを助言として書いておくのもよいと思います。

 

③診断はしない

例え、検査結果に自閉症の傾向があったとしても「自閉症」とか「自閉症疑い」とは書きません。これは、言語聴覚士として、コメディカルとして当たり前のことです。私たちは医師ではありません。子どもの障害や疾患を診断することはできません。当たり前のことですが、書いてしまう人はいます。

確かに、正確に検査をとることは必要です。しかし、検査を行う側も受ける側も、結果を読む側も人間です。相手が「人であること」を忘れてしまうと、思いがけないトラブルが生まれてしまいます。トラブルが重なれば、検査を行ったSTの評価も下がってしまい、誰も必要としてくれなくなってしまうでしょう。そんなことがないように、普段から検査の前後の対応も気を付けていきたいです。

 

今回、いくつかの注意すべき点を書きました。検査を行う際に、一番大切なのは「検査を取らせてもらっている」という謙虚さや誠実さです。本当ならば、検査なんてとらす、実際に子どもと関わったときや、観察などから子どもの現状を把握できるのが一番なのですから。

 

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