言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

『LCスケール』『LCSA』!本屋やネットで買える言語検査とは?

気軽に買える『LCスケール』『LCSA』

検査の道具ってどうやって購入するのか知っていますか?

ほとんどの検査用具は専門店でなければ買えなかったり、研修を受けてからでなければ売ってもらえなかったりします。意外とすんなりとは買えないものなのです。

心理士や言語聴覚士など、仕事で言語検査が必要になる人もいるはずです。

そんなお悩みも解決できる検査があります。それが『LCスケール』『LCSA』です。本当にどこでも買えるのです。

実際に言語聴覚士(ST)であるわたしも障害児の施設で使っています。今回はそんな『LCスケール』『LCSA』を紹介します。

 

 

 

子どもに行う検査のタイプ

検査といっても様々なタイプがあります。今回は子どもに行う検査についてです。

大きく分けると

・発達検査
・知能検査

があります。

 

ポイント!

発達検査
⇒ 発達には様々な領域があります。運動や手の操作、認知、言語など。

知能検査
⇒ 知能と呼ばれる力を調べる検査です。IQで算出されます。

 

 

何が分かる検査なの?

『LCスケール』『LCSA』は言語検査です。ことばといっても幅広いのですが、言語のコミュニケーションについて調べる検査です。

対象年齢によって使う検査が『LCスケール』か『LCSA』に分けられます。


LCスケール


 ⇒ 対象:0~6歳11ヶ月
    「言語表出」、「言語理解」、「コミュニケーション」の領域を調べることができます。

 

LCSA

 ⇒ 対象:小学校1年~4年
   語彙や文法、文章なども評価することができます。

   『LCスケール』の学齢期バージョンです。

 

 

オススメの理由

『LCスケール』『LCSA』をオススメするのには理由があります。

安い
教具が集めやすい
どこでも買える

他の検査と比べ物にならないくらい「誰でも」はじめられるのです。

 

安価

どちらも5,000円ちょっとで買えます!他の検査はセットで5万円とか10万円とはします。なぜそんなに安いのでしょうか?

それは『LCスケール』『LCSA』には教具が含まれていないからなのです。

・教本(マニュアル)
・図版(イラスト等)

だから5,000円くらいなのです。

 


教具が集めやすい

教具とは検査で使う物品のことです。『LCスケール』『LCSA』にはこの物品が入っていません。

自分で集めなくちゃいけないのか・・・。

そう思われた人もいるかもしれません。でも大丈夫です。

百円ショップなどで比較的簡単に集められます。2,000〜3,000円あれば集まります!

 

※ちなみに検査を扱う店では「検査道具セット」も売られています。

上記の本解説CD-ROM検査に必要な道具一式 

↓ 詳しくはこちらをご覧ください ↓
サクセスベル 言語・コミュニケーション発達スケールセット

 

 

どこでも買える

 

『LCスケール』『LCSA』自体はどこでも買えます

少し大きめの本屋なら売っています。

ネット通販を使えば、送料無料でコンビニで受け取る、なんてこともできます!

 

★全国のセブンイレブンでも受け取り可能です!

【7net】LCスケールをセブンイレブンで受け取る

 

 

購入すべき対象者は誰?

 

検査って誰がやるものなのでしょうか?

資格が必要なのでしょうか?

 

答えはNOです。誰がやってもよいのです。誰でも買えます。

ただし、この職種がやるのがベストだよね。というものはあります。

 

 

心理士や言語聴覚士が検査を行うのがベスト

 

検査をするのが得意?な職種というのが存在します。

一番は「心理士」です。臨床心理士などの心理職は様々な検査を扱っているのです。

次点で「言語聴覚士(ST)」です。『LCスケール』『LCSA』は言語の検査です。これを扱う小児のSTはたくさんいます。

 

なかでも次のような人には特にオススメしたいです!オススメしたいのが次にあげるセラピストたちです。

 

新人ST

資格を取ったばかりだったり、経験が浅い言語聴覚士(ST)にオススメです。

マニュアルでも手順を丁寧に説明してくれています。

さらに「肢体不自由児用記録用紙」というものも用意されています。他の言語検査と比べて優しい検査だからです。(「易しい」ではありません!検査実施の難易度は普通レベルです)

言語コミュニケーションを調べたいのであれば一つ持っていてもよいでしょう。

 

1人職場のST

 

検査用具にお金を回せない施設も結構あるのではないでしょうか?

特に1人職場ならなおさらです。特に新卒のSTであれば「検査を買ってほしい」とはいい出しにくいと思います・・・。どの検査も高価ですしね・・・。

まずは安価な『LCスケール』『LCSA』を使って、実績を重ねて、他の検査も買ってもらうというのはどうでしょうか?

 

 

保護者が購入してもメリットはない!

 

たしかに『LCスケール』『LCSA』は誰でも本屋で買うことができます。だったら(セラピストでない)人が買う意味はあるのでしょうか?

 

保護者の方でしたら買う意味はまったくありません。立ち読みする必要もありません!

よく「今度、LCスケールをやることになった。家で練習しておきましょう」と考える人がいます。確かに家で繰り返しやれば、実際の検査のときにある程度、点を取ることができます。

しかし、それは実際の能力とはいえません。パターンとして身についただけの見せかけの能力です。

本来、検査とは子どもの現在の能力を調べるものです。

・発達段階
・現在の問題点
・つぎに身につけるとよい力

を浮き彫りにしていくものです。練習してしまうとそれらを調べることはできません。ちゃんと調べたいなら何もしないで検査にのぞむのがベストです。

 

学生は勉強のために買うべき?

たまに聞かれる質問です。

勉強熱心なのは結構。買いたい人は買ってもよいです。しかし、就職してからでいいんじゃないかな?と思います。

多分、他のSTも同じことを言うはずです。

 

 

 

しっかりしたサブテキストもあります!

注意したいのが、『LCスケール』『LCSA』には検査の本以外にサブテキストがあります。

これは検査結果の見方や考え方が書かれている本です。検査を行った後みるものです。

表紙が似ているので注意しましょう!

 

↓ これがサブテキストです!お間違えなく!

 

まとめとして

今回は手軽に買える検査である『LCスケール』『LCSA』を紹介しました。

ことばの発達を調べたい。でもどの検査を買えばよいか迷っている・・・。
そんなセラピストにオススメです。

よかったら参加にしてみてくださいね!