言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

将来、障害児と関わる仕事がしたい!大学や専門学校は何学部がいいの?

どんな学校に行けばいいの?


将来、障害を持った子たちと関わる仕事がしたい。

そんな施設で働くためには資格は必要なの?

どんな学校に行けばいいの?

大学に行った方がいい?それとも専門学校?

今回は実際に10年以上障害児の施設で働いている言語聴覚士(ST)の私が説明します。高校生も、社会人も必見です!

障害児施設で働きたいと思っている人は参考にしてみてくださいね。

 

 

まずは就職してからの自分を想像してみよう

障害児の施設と言っても様々なタイプがあります。

入所なのか?通所なのか?そのなかにもいろんな施設があります。対象となる子どもの年齢も異なります。

 

どんな施設で働きたいのか?

まずは、障害児に関わる施設に就職したとして、自分はどのような職種で働きたいのか?を考えることが必要です。施設は次のようなものがあります。

 

入所

子どもは施設寝泊まりして生活しています。そこから学校に通う子もいます。
なかには医療的なケアが必要な子を受け入れている施設もあります。

ex.・障害児入所施設

 

通所

施設に通いながら療育を受ける施設です。

ex.

◆就学前
・児童発達支援

◆就学後(小中学生)
・児童発達支援
・放課後等デイサービス

 

どんな職種で働きたいのか?

次にどんな職種として働きたいのかを考えます。

 

◆資格が不要
・児童指導員
・指導員
・介助補助
・介助員

 

◆資格が必要
・介護福祉士
・社会福祉士
・理学療法士(PT)
・作業療法士(OT)
・言語聴覚士(ST)
・音楽療法士(MT)

 

障害児の施設で一番多いのが保育職です。児童指導員も保育職の一員として扱われます。

※児童指導員は任用資格です。施設で働いている間だけ「児童指導員です」と名乗ることができるという資格です。なので履歴書の資格欄に記入はできません。

資格が必要な職種につきたい場合は、それぞれの養成学校を卒業して資格を取得する必要があります。

 

 

学校の種類は?

養成学校も様々なタイプがあります。
・大学
・専門学校
・その他

その他には、経験&知識ゼロから働き始めて、現場でいろいろ身につけていく。というやり方です。

実際にこのやり方で働く人もいます。しかし、働き始めた職場が自分に合わなかったとき、潰しがきかないのでよく考えて選んだ方がよいです。

注意したいのが国家資格系。

通信講座でとれると思われている方もいるかもしれません。残念ながら通信教育・通信講座では国家資格をとることができません。学校に通って、実習を受けて、試験に合格する必要があります。

 

 

どの学部にいけばいい?

では、学校はどの学部に入ればよいのでしょうか?

ほしい資格が決まっている場合には、その資格のコースが用意されている学部に進学する必要があります。大学でも専門学校でも同様です。

ex.言語聴覚士(ST)の資格が欲しい
⇒ 言語聴覚士(言語療法)コース

 

資格が必要ないなら何学部でもOK

社会福祉士の資格が欲しいのであれば、
・社会学系
・福祉系
などの学部に入ることで「試験を受ける資格」が手に入ります。

 

進路はどうすればいい?

将来は障害児と関わる仕事をしたい。だったら進路はどうしますか?

学校に行く人が多いと思います。候補となるのが「大学」もしくは「専門学校」。

それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

大学のメリット

・大学卒業資格(博士)がもらえる
・有名な先生に教えてもらえる可能性がある
・初任給が少し高い可能性がある

 

大学のデメリット

・4年の時間が必要(短大なら2~3年)
・大学生は誘惑が多い(遊びたくなる)
・将来に向けてモチベーションを維持する必要がある

 

専門学校のメリット

・専門的な勉強に集中できる
・2~3年で資格が取れる(卒後に試験を受けて資格取得のケースもあり)
・大学よりも「やる気」がある生徒が多い(「もう後がない」という気迫がある)

 

専門学校のデメリット

・専門が狭いので就職先の種類が狭まる
・学費が高い
・やる気がないとすぐに留年(学校の国家試験の合格率が下がってしまうので)

 

 

「学校」と「専門学校」を選ぶときのポイント

その人の性格や置かれた立場によっても変わってきます。学校にも相性があります。何となく選んでしまってはもったいないです!ポイントは次の通りです。

 

勉強を頑張れるか?

大学だろうが専門学校だろうが頑張らなければなりません。しかし、人にはペースというものがあります。

なかなかエンジンがかからず「4月5月は勉強に集中できない・・・」なんて人もいるかもしれません。

たとえば国家資格を目指すのであれば、そういう人が2年生の大学&専門学校に入るのはあまりおすすめできません。

なぜなら2年生の学校は「わずか2年間で」国家資格に合格するだけの知識を身につける必要があるからのです。時間を無駄にしている時間はないのです。

 

 

ex. 私の場合
わたしはスタートダッシュが遅いタイプです。なので1年生の春はダラダラしてしまいました。4年生の専門学校に通っていたので、その後猛勉強をしてみんなに追いついて、どうにか国家試験に合格することができました。結果的に専門学校にしてよかったと思っています。

 

学費の問題

これは大きな問題です。大学と比べると専門学校の学費はすばらしく高額です。

わたしは夜間部の専門学校に通いました。学費は年間100万円くらいかかったように記憶しています。学費の半分は奨学金を借りて払っていました。

 

大学卒業の資格が欲しい

親から「大学を卒業しなさい」と言われている人もいると思います。

そんな場合は大学を選ぶことになるケースが増えるかもしれません。

専門学校によっても「高度専門士」という大学卒業と同等の称号をもらえる学校が存在します。そういった学校を選択肢に入れるのもありです!

 

すぐに国家資格が欲しい

そういう考えの人は多いです。そりゃそうです。

しかし、資格を取るためには試験に合格しなければなりません。

社会福祉士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などは合格率が低めです。

試験までの期間がどのくらい必要なのか?も考慮に入れる必要があります。

夜間部で2年で卒業できる学校もあります。

卒業=資格が取れるではありません。
卒業=受験資格がもらえるだけです。

わたしは4年生(夜間部)の専門学校を卒業しました。勉強漬けの毎日でした。2年制の学校も増えてきましたが・・・すべての知識をつめこむのは結構大変だと思います。

 

◆給料のはなし◆

昔から「大卒の方が給料がよい」というのが通説でした。

しかし、現在ではほとんど変わりません。福祉職、医療職に限って言えば学歴よりも資格の有無のほうが給料に影響するのです。

現に、わたしは「大学中退・国家資格あり」です。しかし「大学院卒・国家資格なし」という人よりも高い給料をもらっています。

 

◆称号のはなし◆

大学卒業でもらえる称号を「学士」といいます。

ちなみに短大では「短期大学士」です。

専門学校では「専門士」です。
学校によっては「高度専門士」という称号をもらえるところがあります。

4年以上通う専門学校を卒業することでもらえる称号です。日本国内に限り大学卒業と同等の証明となります。大学院にも進学できるということです!

 

 

まとめとして

今回は、障害児施設で働きたいとき、どんな学校でどのような資格を取ればよいのか?について説明しました。

児童指導員として働きたいのであれば基本的に資格は必要ありません。それ以外の職種であれば学校に通う必要があります。

自分の将来のビジョンに合わせて学校選びをしてみてください。よかったら参考にしてみてくださいね。

 

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