言語聴覚士になるにはどうすればいいの?
言語聴覚士という職業を知っていますか?
通称ST(Speech-Language-Hearing Therapist)といいます。
いわゆるリハビリの先生(専門家)です。
専門は「ことば」と「聞こえ」、「飲み込み」です。
病院などの医療の現場にいることが多い職種です。
小児の分野では、近年、福祉や教育の分野で働くSTも増えてきています。
ありがたいことに、年々、STを目指す人も増えています。
まだまだ人数が足りていない職種です。
就職や転職のときにも有利です。
こんな魅力的な職種である言語聴覚士(ST)。
いったいどうすれば資格をとることができるのでしょうか?
言語聴覚士とは?
そもそも言語聴覚士(ST)とはどのような職種なのでしょうか?
STが対象とするのは次の人たちです。
・高齢者
・子ども
・聴覚障害の人
・うまく喋れない人
などです。
人数的に一番多いのが高齢者をみているSTです。
脳卒中後のリハビリを行うのです。
次に多いのが小児(こども)をみるSTです。
発達障害や脳性麻痺などの子たちと関わっています。
◆小児のSTについて詳しくはこちらをご覧ください。
STって何人くらいいるの?
言語聴覚士は全国にどのくらいいるのでしょうか?
下記は言語聴覚士の資格を取得している人の数です。
言語聴覚士・・・2019年には3万2千人(32,863人)
教員免許(小学校)・・・2019年には3万2千人(32,733人)
※小学校の免許は、普通免許、特別免許、臨時免許すべて含んだ数
一見、同じ数に見えますが・・・
STは総数。これまでに取得した人の数です。
教員は2019年に取得した人の数。
しかも小学校のみです。
STの数は圧倒的に少ないことが分かります。
ただし、STとは異なり、いわゆるペーパーティーチャーを排除しようとする流れがあるようです。
教員免許更新制の導入によるペーパーティーチャーの排除
2009年から実施されている教員免許更新制では、10年ごとに更新講習を受講して免許を更新する必要がある。更新講習の受講資格は現職教員と教員経験者に限定されているため、大部分のペーパーティーチャーには更新講習の受講資格が無く、更新講習を受講できなければ免許は自動的に失効するWikipedia ペーパーティーチャー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC
言語聴覚士の資格は通信教育で取れるのか?
答えはNO。
できません。
養成校に通って、卒業して、はじめて受験資格がもらえます。
国家試験に受からないと資格はもらえません。
専門学校もしくは大学へ通うのが一般的です。
男女比はどうなってるの?
養成校では、圧倒的に女性が多いです。
しかし、現場に出てみると男性のSTに会う機会も少なくありません。
小児の分野でも、以前は、ほぼ女性のSTばかりでした。
子どもを対象にしている言語聴覚士はねらいめ!
言語聴覚士のなかには子どもを対象にリハビリや支援を行っている人もいます。
何らかの障害を持つ子どもと関わる仕事です。
代表的な職場は次のような施設です。
・放課後等デイサービス(小学生~高校生)
・児童発達支援(未就学児)
・病院(基本的に未成年)
・入所施設(基本的に未成年)
特に、放課後等デイサービスでは言語聴覚士の数が足りていません。
どの施設でもSTを欲しがっている状況です。
資格の更新は必要?
STの資格は、まだ更新制度がありません(2022年現在)。
(STの各種「認定資格」には5年更新等の制度があります)
一度、資格を取ってしまえば就職に困りません。
しかも、働く場が、成人、小児、聴覚、摂食嚥下、と幅広いのが特徴です。
年齢層も幅広いです。
就職した分野が自分に合わなくても、次の職場では他の分野で頑張ることだって可能です。
まとめとして
言語聴覚士になるためには専門学校や大学のような養成校に通う必要があります。
年数は学校によって異なりますが 2~4年。
通信教育では資格取得することはできません。
養成校を出て試験を受けて、合格すれば資格がとれます。
まだまだ人数も少ない職種です。
それに対して施設側が欲しがる職種でもあります。
資格を取ってしまえば就職も比較的簡単です。
転職はもっと楽です。
進路に迷っている方!ぜひSTの資格を取ってみませんか?
よかったら参考にしてみてくださいね。
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参考文献
文部科学省【教員免許状授与件数】
https://www.mext.go.jp/content/20200309-mxt_kyoikujinzai02-000005495_1.pdf
日本言語聴覚士協会【言語聴覚士とは】
https://www.japanslht.or.jp/what/