言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

運動発達の年齢がややこしいのでまとめてみた。粗大・微細運動の発達

運動発達

 

 

動きの発達といっても、粗大運動、微細運動など様々な運動があります。私たちが普段気にしていないことが重要となってきます。とてもやこしいです。個人差も大きい。ここでは動き関する発達年齢をまとめました。

 

 

 

子どもの発達期の区分

一般的には下記のような区分で分けられています。

新生児期  生後28日(4週)
乳児期   誕生~1歳
幼児期   1~6歳
学童期   6~12歳

  

粗大運動

⇒ 運動の発達 

3ヶ月  : 定頸(首がすわる)
7ヶ月  : 寝返り
8~11ヶ月 :  座位保持
10ヶ月 : つかまり立ち
13ヶ月 : つたい歩き
14ヶ月 :  立位
15ヶ月 :  ひとり遊び
1歳半~2歳 :  つかまって階段
4歳   :  片足立ち
5歳   :  片足飛び、ケンケン
6歳   :  スキップ

  

微細運動

⇒ 細かな手の動きの発達

◆つかむこと

3ヶ月 :意識的につかむ 
5ヶ月    :見たものをつかむ
        協応運動OK
7~8ヶ月  :親指と他指でつかむ
9~10ヶ月 :親指と小指でつかむ
12~15ヶ月:積み木を2個積む
        クレヨンをグーで握る
1歳半 :積み木を3~4個積む
     縦線や円を真似して描く
2歳
  :積み木を5~8個積む
     このころまでに利き手が決まる
3歳  :積み木でトンネルを作れる 
     大き目のボタンをはめたり外せる
4歳  :積み木で山を作れる
5歳  :積み木でロボットを作れる
     正しく鉛筆を持てる
     箸を大人も持ち方で使える
6歳  :積み木でロケットを作れる


◆ハサミを使う

3歳  :紙を線に沿って切ることができる
4歳  :紙を動かしながらハサミを使える
5歳  :様々な形をハサミで切り出せる

◆絵を描く

14~16ヶ月:自発的ななぐり書き
3歳  :縦の線を真似て書ける
3歳半頃:○を真似て書ける
4歳  :縦横の線をなぞる
4歳半頃:□を真似て書ける
5歳  :人物画を描く
     線の内側を色塗りできる

 

 

◆社会性・生活習慣 

2ヶ月 :あやすと笑う
4ヶ月    :いないないばあで笑う
5~6ヶ月:母親と他人に区別がつく 
7~8ヶ月:人見知りをする
9~10ヶ月:大人のマネをする 
11~12ヶ月:求められると物を渡す
16~18ヶ月:排尿後に教えてくれる
22~2歳  :排泄後に教えてくれる
3歳  ケンカをすると大人に言いつける
4歳    : 負けると悔しがる
5歳    :いけないことを他児に注意する
6歳    :組織だった遊びで数人の子と遊ぶ

  

その他の発達 

 

食事の発達

食べる力にも育つ順序があります。いきなり噛めるようになるわけではありません。

いまどのくらいの段階なのか?

それを知ることで子どもの力に合った食事を提供することができます。

適切な食事の提供や食事介助をすることは安全を確保することにもつながります。

遊びや運動も大切です。

しかし、それ以上に、食事の発達を把握することは欠かせないことなのです。


詳しくはこちら↓

www.hana-mode.com

 

ことばの発達

分かるようでわかりにくい「ことばの発達」。

なぜかというと、私たちは無意識に喋っているから「当たり前」に感じてしまうのです。

ポイントはどのくらい理解できているのか?です。

・物の名前
・事象
・状態

目に見えないものにも名前がついていたり、概念(ルール)が存在していたりします。

理解できて初めて表出(喋ること)ができるようになります。

↑ 支援者はこれが意外と抜け落ちがちです!

 

詳しくはこちらの記事をどうぞ

 www.hana-mode.com 

※このブログ内記事に飛びます

 

 

「発達年齢」の意味

発達年齢は資料によって多少異なります。なぜなら元となっている研究データが異なるからです。大昔に取ったデータと最近のデータでも異なります。国によっても差異はあるはずです。

また発達の年齢では「〇歳にできる」と表記されます。これを不思議に思ったことはありませんか?○歳になったら全員できるの?

発達段階の表に書かれていることは、正しくは「△%の子が〇歳にできる」という意味なのです。その年齢の100%の子ができるのと50%ができるのでは違ってくるはずです。

 

もしも資格試験の勉強で発達年齢を調べたいのであれば、過去問で使われている文献のデータで覚えるのが一番です。

 

 

まとめとして

今回は運動発達を簡単に説明しました。

いかがでしたでしょうか。ポイントは「流れで覚える」ということです。

 

例えば、物を投げてばかりの子がいたとします。発達の流れからみると

「物をつかむ」
  ↓
「物を机や床に押し付ける」
  ↓
「物から手を放す」
  ↓
「置くことができる」

となる。いきなり「そっと置くこと」は難しいのです。 だからこそ「発達を流れで覚える」とよいのです。

 

 

 

参考資料

◆小児科学・発達障害学 言語聴覚士のための基礎知識 

小児科学・発達障害学

宮尾益知/二瓶健次 医学書院 2004年04月16日頃
売り上げランキング :
by ヨメレバ

 

◆図解言語聴覚療法技術ガイド 

図解言語聴覚療法技術ガイド

深浦順一/長谷川賢一 文光堂 2014年11月
売り上げランキング :
by ヨメレバ

  

◆子ども家庭総合評価票記入のめやすと一覧表
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/000348513.pdf