言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできることを模索しています

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聴覚と聴力の発達段階。耳はどのように育っていくのか?

耳の発達って?

普段わたしたちは何気なく音を聞いています。これは生まれつき聞こえていたわけではありません。胎児の頃から少しずつ耳が使えるようになってきたのです。

今回は、耳の発達について。何歳で音が聞こえるようになったのか?などのはなしです。

 

聞くこと・聞こえること

「聞く」ということには、

聴覚

⇒音の意味が分かる
 それが何の音なのか理解して聞くこと

聴力
⇒音が「ある/ない」が分かる
 音が大きければ聞こえる。小さいと聞こえない。

という2つがあります。それぞれの発達を流れでみていきましょう。

 

 

聴覚の発達

まずは「音を聞くこと」の発達の順序です。

胎生26週には音を感受する
出生時には聴覚器は解剖学的に完成
⇒ 母親の心臓の音とTVの砂嵐の音が似ているので、赤ちゃんが泣き止む

0~3ヶ月
原始反射
・突然の音にビクッとする(モロー反射)
・突然の音に瞼がギュっと閉じる(眼瞼反射)
・寝ているときに突然大きな音がする瞼が開く(覚醒反射)
※これらは0~1カ月ちょっとの間のみ見られる反射。徐々になくなっていく。3ヶ月にはもうない。

3~6ヶ月
音に対しての反応が出てくる
(原始反射から反応へ移行する時期)
ex.4ヶ月
・周囲の音に関心を示す
・人の声(特に聞きなれた母親の声)に振り向く
→音の性格に気づく

ex.5ヶ月
・音や声の聞き分けができる
・突然の音に驚く

6ヶ月
意味のある音の学習
生活している国のことばを聞くための耳がつくられていく。(その国のことばの音韻的な要素や体系に合った脳へとシフトしていく)
⇒ことばの内容の聞き分け

・声をかけると振り向く

9ヶ月
ことばの理解
ex.「おいで」や「バイバイ」などのことばに対する行動ができる


理解が生まれて初めてことばが出る!

1歳 
ことばが出る(始語/初語)

 ・簡単なことばによる指示に応じる
・目、耳、口などの場所を尋ねると指さす

 

 

聴力の発達

つぎに「音が聞こえる」力の発達の順序です。

胎生21週
耳の中(内耳)にある音を感知して神経に伝達する器官(コルチ器/ラセン器)が完成

胎生26週
音を感知

胎生28週
反射的に音に反応する

生まれてすぐ
脳(聴覚皮質)で音処理開始

0~3ヶ月 
⇒ 60~70dB

3~7ヶ月
⇒ 50~60dB

7~9ヶ月
⇒ 40~50dB

10~12ヶ月
これまでどの国のことばも音として捉えられていました。このあたりから母国語を理解する耳になってくるのです

9~16ヶ月
⇒ 30~40dB

16~24ヶ月
⇒ 20~30dB

4歳   0dB

※数値が小さいほどよく聞こえる

※3ヶ月までは反射、 それ以降は反応することで音を聞いています。

 

 

 まとめとして

赤ちゃんは生まれてすぐに耳が使えるようになるわけではありません。音が聞こえて、それがどんな音なのか把握して、音の意味を理解していくのです。成長するにつれて耳を使うこと(聞くこと)が上手になってくるのです。

 

 

さらに詳しく知りたい人は

www.hana-mode.com

 

 

 参考資料

◆耳鼻咽喉科学 言語聴覚士のための基礎知識

耳鼻咽喉科学

鳥山稔/池田稔 医学書院 2002年04月15日頃
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◆ヒトの聴覚の発達と発達障害
稲垣真澄・加我牧子
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmbe1987/12/7/12_7_30/_pdf

◆乳幼児の発達と聴性脳幹反応および聴性行動 反応の変化
加我君孝・田中美郷
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn1969/10/4/10_4_284/_pdf/-char/ja