言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできることを模索しています

どんな障害にも効く「万能な支援法」がない理由

HOW TOだけを求めるスタッフへの対応

 

 最終更新:2021.12.31

 

障害を持った子と関わっていると、どうしても「すぐに良くなる方法」を求めてしまいがちです。巷には支援のHow To本であふれかえっています。ネット上には、怪しい支援法もまれにあります。

 

しかし、みんな手を伸ばしてしまう。だって、目の前にいる子が安心して楽しめるよう、にすぐに楽な状態になってもらいたいから。

 

しかし、どんな子にも効く万能な支援法なんてありません。誤った情報を流さないようにするには、どこに気をつければよいのでしょうか?

 

 

 

まったく同じ状態の子どもはいない

 

どんな症状でも使える支援法はありません。なぜなら、子どもによって発達段階も症状も違うからです。

「言い続ければ、いつかきっと分かってもらえるはず」

そう考えている支援者は、意外と多いです。支援のやり方を見直すことは大切です。

 

しかし、支援を変えただけでは、どうにもならないことがおおいのです。それは、支援とは、その子が理解できることを増やすことだからです。理解できることが増えれば、いろんなことが見えてくるはずです。でも、それだけではいけない。

 

土台となる、様々な力を身につけていかないと発達は進んでいきません・・・。では、誰かに「今すぐ、どんな障害の子にも使える、とっておきの支援法を教えて」と言われたらどうすればよいのでしょうか?

 

  

質問に対する答え方

 

保育に入っていると、有難いことに、スタッフから助言を求められることがあります。

すぐに答えられる内容のものなら、その場で伝えます。難しい問題や確認したいことがある場合には、少し時間をもらいます。専門書や教科書に書いてある内容を、そのまま伝えると失敗しやすいです。障害は同じでも、子ども一人ひとり中身は違うわけですから。

 

 

誤った知識にはどう返す?

時々、障害に関する誤った知識を聞くことがあります。 職場で実習生や新人スタッフがこんなことを言っていたら、あなたはどういう説明をしますか?

 

・「自閉症は、自分の殻に閉じこもるから自閉症」 
 ( ↑ 誤解を生む言い方)

・「ダウン症も発達障害の仲間」
 ( ↑ そもそも原因が異なる)

・「アスペルガー=知的障害のことでしょ」

 ( ↑ 前提から違う)

・「大人になってから発達障害になった」
 ( ↑ 今まで見落としてた?)

・「よく動く子=ADHD」

 ( ↑ そうだとは言い切れない。発達段階が初期の子、難聴などの場合もある)

 

誤った情報は意外とたくさんあります。障害児の分野も、どんどん情報が新しくなるので、アンテナを立てておかないと、人に説明するときに古い知識で語ってしまうこともあります。障害児について全く知らない人や実習生に誤った知識を伝えないようにしていきたいです。

 

 

問題には原因がある。手技にも必要な知識がある

 

「その手技だけ教えて」とか「(子どもの問題行動が出た際に)何で言えばいい?」という質問が出てくることも稀にあります。質問した人が、本当に知りたいのであれば、根底にありそうな原因を一緒に探しますし、食事介助でも排痰でも基礎の基礎から説明します。しかし、その場だけを逃げ切るための対応(HOW TO)だけ聞かれても・・・。 気持ちは分かりますし、答えたくないわけでもありません。

では、どうするか?

やり方だけを伝えるのではなく、それにプラスして、その子の現状と発達的につまずいているところ、課題なども一緒に伝えます。そういった意見を伝え合えれば、子ども理解にも幅が出るのではないでしょうか。

 

 

まとめとして


今回は、どんな障害にも効く「万能な支援法」なんてないとうはなしでした。

支援に携わっていると「すぐに症状や状態が良くなる」方法を探してしまいます。しかし、そんなものありません。あったら障害で困っている人なんていないはず。

だからこそ、

・子どもが困っていることを探し出して

・子どもの全体像を把握して

・発達の凸凹を補う

そんな、先を見通した支援を、支援者が親と一緒にみつけていくことが大切なのです。

まずは子どもを理解することです。