変わりつつある放課後等デイサービス
最終更新:2020.12.29
新型コロナウイルスの感染拡大で、私たちの生活は変化してきました。障害児の放課後の場での様子も変わっています。
これまで当たり前のように行ってきた保育ができなくなってきています。放課後等デイサービスでの障害児保育も同様です。良くも悪くも変わってきたのです。
何がどのように変わったのでしょうか?今回はその変化について現場から紹介します。
1 感染予防への意識の変化
新型コロナウイルス対策には神経を使います。
一番怖いことは、
・子どもが感染すること
・スタッフがウイルスをばらまくこと
障害を持った子のなかには、様々なウイルス感染で重症化しやすい子もいます。スタッフが感染源とならないために、
・手洗い、消毒
・食事介助の仕方
・トイレ介助の仕方
対策を徹底しています。慎重にならざるを得ないので気が休まりません。
2 外出できる場所の変化
いままでの保育活動では様々な場所へ出かけることができていました。
・図書館
・博物館
・イベント会場
などなど。
それが現在では
・施設の内
・公園
ほぼこの2択です。
いままで「どの施設に行くか?」に頼っていました。それができないため「どんなことをするのか?」とスタッフの力量を試されています。
3 行事の中止
クリスマス会や宿泊、電車を使ったお出かけも、すべて中止になりました。なかには楽しみにしている子もいます。しかし、行事の中止によって良い変化が起こっているのです。それは・・・
みんなが落ち着いている
コロナ禍でも、みんなが穏やかに過ごしているのです。スタッフも子どももです。
◆子どもの場合
発達障害がある子は、変化を受け入れられないことがあります。毎年、施設や学校の行事前には不穏(不安定)になる子がたくさんいます。
しかし、今年は行事がないので、いつもと同じ流れが続いています。(コロナによる登校日の変更はありましたが)
◆大人の場合
放課後等デイサービスのスタッフは、学校や保育所と同様に、子どもと関わること以外にも多くの仕事があります。
それが行事です。特に宿泊の準備が大変です。1年に何回も行っている施設もあります。
しかし、今年はそれがありません。その分、他のことに力を注ぐことができます。心にも余裕が出ます。
「障害を持つ子にあれもこれもやらせてあげたい!」
という一心で、次から次へと行事を増やしていく。これ自体は良いことです。しかし、気づかぬうちにスタッフの心もすり減っていたのです。
まとめ
今回は「コロナ禍で放課後等デイサービスが変わったこと」について紹介しました。
今後、どうなっていくのか、いつ終息するのか見当が立ちません。
悪い変化は代替え策を考え、良い変化は定着させていく必要があります。