言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

自分をよく見せようしないで!福祉職で失敗しやすい支援者のパターンとは?

自分を必要以上に偉く見せようとしてもうまくいくはずはない

仕事で「よいところを見せよう」として逆に失敗したという経験はないでしょうか?

わたしはあります。

「自分をよく見せたい」

いろんな人がいろんな場面で考えてしまうことです。

・相手の質問に答えないといけないとき
・後輩や他の職種の人が見ているとき

どんな職業でも同じではないでしょうか。

 

わたしは長年、福祉の分野で働いてきました。

自分以外にも「よく見られたい」振る舞いをしている人をたくさん見てきました。

今回は福祉職、特に障害児保育で「見栄を張った働き方」をするとどうなるか?を説明していきます。

そして、必要以上に頑張りすぎないための考え方を紹介します。

さらに「よいところを見せよう」として失敗したときにできることをまとめました。

よかったら参考にしてみてください。

 

 

 

障害児保育で見栄を張るとどうなるか?

放課後等デイサービスなどの障害児と接する仕事でも「よいところを見せようとして」逆に失敗してしまうことはあります。

わたしは放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)として勤務しています。

 

 言語聴覚士とは? 

何らかの原因によって障害を持った子に対して支援を行う職種のひとつ。

専門分野は

・「ことば」に関すること
・「きこえ」に関すること
・「食べる」に関すること

 

いわゆる専門家、リハビリの先生です。 

経験をそれなりに重ねてきました。しかし、まだまだ失敗は多いです。

 

 

言語聴覚士の失敗例

理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などは、障害児保育の分野で立ち位置的に「専門家」「先生」と呼ばれます。

「頑張らなくちゃ」と思って失敗することは意外とあります。

言語聴覚士といっても扱う領域が広いのです。

 

・ことばの遅れ
・ことばの明瞭さ
・吃音
・失語症
・脳卒中後の障害(高次脳機能)
・聞こえにくさ
・補聴器、人工内耳
・食事(摂食嚥下)

などなど。これ以外にもあります。

しかし、自分が所属する施設やそこに通う子どもによって必要なものが異なります。
しかも、それぞれの言語聴覚士には得意分野があります。
すべてを扱っているわけではありません。

 

相談を受けたときの失敗

日々、様々な相談を受けます。

自分の得意な分野の内容であれば、しっかりとした返事をすることもできます。

しかし、それ以外の質問を受けることもあります。

・苦手な分野
・扱っていない分野

ここで適当に返事を返してしまうと失敗します。

・教科書に書いてあった内容を何となく伝える
・あやふやなことを伝える

自分が恥をかくだけならよいのですが、子どもや保護者、支援者にも迷惑が掛かってしまうかもしれません。

 

食事介助での失敗

職業柄、食べることが苦手な子の食事介助や指導を行うことがあります。

始めた合った子に対して実際に食事介助に入ることも多いです。

保育スタッフがみんな見てる・・・
上手に介助をするところを見せないと・・・

そんな思いが頭を駆け巡ります。

もちろん介助自体もうまくいきません。

子どもはムセる

わたしは焦る

の悪循環なループにはまっていきます。


「よいところを見せよう」としてもうまくいくわけがないのです。

日常的に食事介助をしているスタッフの方が子どものことをよく知っています。

その子のタイミングも理解しているし、お互い息があっているんです。

セオリー通りにやってもうまくいかないことはあります

突然現れた「センモンカ」が介助をしても子どもに拒まれて失敗するケースだって多いのです。

 

保育スタッフの失敗例

保育スタッフの「よいところを見せようとして」失敗した場面に出くわすこともあります。

たとえば、保育スタッフと専門職(STなど)が子どもの支援について話しをしているとき。

 

 

やたらと専門用語を使ってくる

相手の職種が使う専門用語をガンガン使ってくる人がいます。

自分の職種の専門用語を使うのは別に構いません。

専門職が知らなければ聞けばいいだけです。

しかし、明らかに間違った使い方をしている・・・

それも1個や2個じゃない・・・


自分が優位に立とうとする

障害児保育では子どもの情報がとても大切になってきます。

障害名だけではなく症状や普段の様子、病歴を知ることができれば支援の方向性が定まることがあるからです。

まれにですが・・・

それらの情報を(無意識的に)自分のもののようにふるまう人がいます。

情報でマウントを取る、という状態です。

子どもの情報を使って「よいところを見せよう」とする。

これは失敗します。

結局のところその人だけの情報ではないですから。


↓ 情報でマウントをとるとどうなるか?こちらの記事もご覧ください

www.hana-mode.com

 

 

失敗して落ち込むだけではもったいない!

意識的にせよ無意識的にせよ、自分をよく見せようとしたのに失敗してしまった。

もちろん落ち込むでしょう。

はやくこの場から立ち去りたい・・・
誰かに助けてもらいたい・・・
どうせ自分なんて向いていないんだ・・・

気持ちは分かります。

でも、これでは何の解決にもなりません。

 

自分を高く見積もろうとするから失敗する

極端に自分のステータスをアピールしてくる人がいます。

ステータスとは

・経験の長さ
・貴重な経験
・知識の量
・持っている資格
・職業
・学歴

ことあるごとに自分が優位に立とうとする人です。

心の底で「誰かに認めてもらいたい」と思っている場合が多いようです。

本来、自分の評価なんて自分ですればよいもの。

他人からの目や評価なんて気にする必要はないはずです。

 

失敗したときにこそ学べるもの

「よいところを見せよう」失敗してしまうことはあるかもしれません。
大切なのはその後です。

ただただ落ち込むだけではもったいない。

自分を責めるだけでは自分がかわいそうです。

「これから」何ができるか?を考えていきましょう。

即、行動に移すのではなくてちょっとだけ前向きな考え方をしてみるのです。

 

落ち込み過ぎず「失敗事例」として蓄えよう

落ち込みやすい人というのは、落ち込んだ事実だけが頭に残りがちです。

・あのときダメだった・・・
・○○さんに迷惑をかけてしまった・・・

そうではなくて失敗事例としてとらえましょう。

 

「失敗しないやり方」ではなく「失敗したときの対処」を!

 

失敗した事例ごとに、

・失敗した原因
・焦った原因

を振り返ります。そして、対策を考えます。

・あのときは準備が足りなかったんだ
・□□で焦ってしまった。今度はこういうやり方にしてみよう

失敗した。

でも後で原因を考えた。

対策も立てた。

それでも次の機会にうまくできなかった・・・

 

そうしたら、また原因を探って仮説を立てて準備をしてやってみればいいんです。

失敗をやり過ごすのではなく向き合うのです。

 

まとめとして

今回は、障害児保育で「よいところを見せよう」として逆に失敗したときにできることを紹介しました。

失敗に対する考え方は保育職であっても専門職であっても基本的には同じです。

ポイントは失敗した後どう動くのか?考えるのか?ではないでしょうか。

自分一人で解決できないことは周りの人の助けを借りてよいのです。

変なプライドを持っていると成長なんてできませんよね。

よかったら参考にしてみてくださいね。