おすすめのゲル化剤「スベラカーゼ」
お子さんの食事介助をしているときムセることがある。
ご飯やお粥を加工しないでそのまま食べるとムセてしまう。
そんなお悩みはありませんか?
丁寧に食事介助をしたつもりでもムセてしまう。
とてもいたたまれない気持ちになります。
なによりお子さんが辛い。
そんなときに使えるのが「ゲル化剤」です。
ゲル化剤とは、液体のものをゼリー状に固めるための薬のことです。
いろんな会社からたくさんの商品が販売されています。
一番は「スベラカーゼ」というゲル化剤です。
今回は言語聴覚士であるわたしが「ゲル化剤」を実際に使ってみて「よかった!」と思えるものを紹介します。
なぜ「スベラカーゼ」がいいの?
スベラカーゼとは food care JAPANのゲル化剤(ゼリー食の素)です。
これを使うことのメリットは次の通り。
・食品のべたつき具合をなくす
・形状が安定する(崩れない)
・味が変わらない
トロミ剤のような「粉もの」は食材の味を変えてしまうことが多いです。
スベラカーゼは味がほとんど変化しません。
これは大きなメリットです。
使っていて介助者も安心感がある!
粉を使ったほうがよい理由
「スベラカーゼ」とは、ご飯やお粥をゼリー状に増粘安定剤です。
ミキサーにかけただけの粥ではベタベタが残ります。
スプーンですくってもビローンと伸びてしまいます。
しかし、スベラカーゼを使うことででんぷん特有の粘つきをなくし てくれます。
公式HPにはゼリー状になると書かれています。
実際使った感じは ゼリーというよりはプリンという感じです。
また、唾液や加工によって出てくる水(離水)がほとんどありません。
離水とは?
食べ物は時間がたつと水分が出てきます。
これを離水(りすい)といいます。
なぜこれが良くないかというと・・・
子ども本人は固形物が口に入ってきたと思って食べている。
しかし、徐々に水分が出てきた。
口の中でうまく対処できずに水分が気管に流れ込んでしまう。
ムセたり、そのまま水分が肺に入ってしまう。
そんな危険性があるのです。
食品の粘度を変化させ食べやすくする
増粘安定剤
食品や飲料の形態を変えることで、食感や喉越しをよくして食べやすくするための食品添加物。増粘安定剤のひとつです。増粘安定剤には快のように分けられます。
①増粘剤
食品に粘りやとろみをつける
ex.たれ、ソース、ドレッシングなど
②安定剤
食品を接着し形が崩れないようにする
ex.飲料、乳製品、惣菜、アイスクリーム等
③ゲル化剤
食品をゼリー状に固める(ゲル化する)
ex.ゼリー、ムース、羊かん、くずきり等
スベラカーゼはこれ!
値段は?
定価が明確でないため下記は販売代理店もしくはネット上の価格です。
ネット通販では値段の差が激しいので慎重に選んでください。
・スベラカーゼ 3g×50
実売価格 1,000円前後
・スベラカーゼ 150g
販売価格 980円
・スベラカーゼ 1kg
販売価格 5,156円
・スベラカーゼライト 3g×50
実売価格 1,000円前後
・スベラカーゼライト 1kg
販売価格 4,158円
・スベラカーゼ 3g分包
販売価格 1,199円
※価格は販売代理店(旭食品HPより)★http://www.asahishokuhin.co.jp/shop/products/view/198/category:85
※「スベラカーゼ3g」および「スベラカーゼライト3g」は他社ネット価格平均
メリットとデメリット
言語聴覚士であるわたしが感じているスベラカーゼのメリット&デメリットとはどんなものかを説明します。
メリット
①これを使うことでご飯やお粥の形態が劇的に変化する
とろみ剤は、水分に粘度をつけて飲みやすくするものです。
ゲル化剤は食材をゼリー状に固めるものです。
どちらも食品の質を均一にするということ。
均一になれば食べるときにバラバラになりづらく、ひとまとまり(食塊)にしやすいのです。
スベラカーゼでご飯やお粥を加工すると、ゼリーというよりはプリン状になるので、さらにバラつきにくいといえます。
②味が変わりにくい
他の製品の場合、薬臭くなった、ザラつく、苦いという変化があります。
それらのマイナスの要素が少ないのがスベラカーゼです。
以前、歯科医師の先生方の集まりでゲル化剤の話題が出たことがありました。
その際、どの先生も「スベラカーゼが一番、味の変化が少ない」とおっしゃっていたのが印象的でした。
ただ、公式HPによると、でんぷん分解酵素を使ったものなので米の分解に伴い甘みがやや増すことがあるようです。
実際には感じない程度だと思います(私は、ですが)。
③どんな食材にも使える
私が一番、恩恵を受けているのが、ご飯やお粥をです。
それ以外にも、肉や魚、野菜でも使うことがあります。
とても便利です。
デメリット
①賞味期限
公式HPでは製造後1年となっています。
なるべく新鮮なものを消費期限内で使いたいですよね。
しかし、インターネット通販で購入した場合、いつ作られたものが届くのかは分かりません。
私は何度もネット通販を使っていますが「作りたて」で届いたことは一度もありません。
施設や事業所で使用頻度が低いときは、賞味期限のことも考えた方がよいです。
ネット通販であれば期限を確認したり、実際の店舗で購入したりするのが確実かと思います。
②販売代理店が少ない
ネット通販であれば、楽天、amazon、yahooショッピング等で見かけます。
しかし、近所のドラックストアではまずお目にかかりません。
スベラカーゼは様々な場所で耳にする割には販売代理店が少ないです。
そのため、ネット通販で割高で売っている店を多く見かけます。
価格を比較するとともに、販売代理店でネット通販している店での購入を考えてもよいかもしれません。
販売代理店
北海道で5か所、東北で9か所、関東甲信越で18か所、東海・北
陸で7か所、近畿で9か所、中国で8か所、四国で6か所、九州・
沖縄で13か所(2020.4.3現在)
foodcare JAPAN
https://www.food-care.co.jp/saleslist.html
③相性が悪い食材がある
塩分や酢分は固まりにくいケースがあります。
その際には再加工や粉を追加する等の対応が必要となります。
また、乳製品は固まりにくいことがあります。
使い方は?
1)準備するもの
・ご飯もしくはお粥
・スベラカーゼ
・容器
・ミキサーもしくはブレンダ―
・はかり/計量器
・電子レンジが使えると便利
2)作り方
①70℃以上に温めたご飯・お粥を用意します
②ご飯・お粥の重量に対して1~2%のスベラカーゼを加えます
③ミキサーやブレンダ―を使って1分以上かき混ぜます
④皿に移し替えます
種類
スベラカーゼには種類がいくつかあります。
また、容量が異なるものがいくつかあります。
① 容量による違い
・3g
・150g
・1kg
② タイプによる違い
・スベラカーゼ
・スベラカーゼ Lite
違いは
・価格
・固まる速度(liteの方がゆっくり固まる)
※型抜きをする際、ゆっくり固まることで型に入れやすくきれいに形成できる、という利点があるようです。
※上記の2種類は、成分や物質値、入れる量も同じです。
スベラカーゼ ミート
その他にも「スベラカーゼミート」という商品もあります。
これは野菜や肉などのスジを取ってくれるものです。
食材と一緒に茹でることで、かたちを崩すことなく軟らかくしてくれます。
ご飯やお粥の加工であれば「スベラカーゼ」もしくは「スベラカーゼ Lite」を使います。
→15g×30本、1kgの2種類
福祉系の商品は、いかにも福祉です!みたいな商品名が多いです。
「ペロリンチョ(←実際にはない商品名ですが)」のような言うのが恥ずかしいタイプのものもあります。
「スベラカーゼ」という商品は覚えにくい名前ですが「専門的」という感じがするような気がしませんか?
まとめとして
今回は子どもの食事介助で使えるオススメのゲル化剤「スベラカーゼ」を紹介しました。
いわゆる、食品に使うことができる「とろみ剤」です。
食事やお弁当の食事介助でお困りの方はぜひ試してみてください。
よかったら参考にしてみてくださいね。
★ここは通販でも良心的な部類でしょう
⇒フードケア スベラカーゼ 150g 【栄養】3980円(税込)以上で送料無料
価格:1050円(税込、送料別) (2023/5/6時点)
◆とろみ剤の紹介はこちらの記事をご覧ください
参照
omgファミリーのブログ
介護によりそう、知るケア、リハケア情報 (powered by foodcare)
https://www.food-
care.co.jp/blog/posts/category/suberakaze_howto
⇒スベラカーゼの活用の仕方が書かれています。読みやすいです。