言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできることを模索しています

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他害の原因を探る。私たちができる対応のポイント

他害について

今回は「他害」についてです。

放課後等デイサービスでも避けては通れない問題です。

子どもと自分を守るために、私たちに何ができるのでしょうか?

 

 

混乱が引き起こす他害

発達障害に限らず、知的障害のある肢体不自由やダウン症でも、子どもによっては他害がみられます。

理由は

・理解できないことへのいらだち

・感覚過敏の防衛反応

・わるふざけ

などがあります。

「わるふざけ」は、他者と関わる際の誤学習です。理解面を育てるとともに、対応を行う必要があります。


自閉症などでは、

「感覚防衛」以外にも、

・理解できない

・言いたいことが伝わらない

・選択の際、種類が多過ぎる

・上手くいかない

・予定の変更

・見通しが持てない


などの理由から混乱してしまい他害が出ることもあります。

 

障害児者の支援は、昔は「指導」とよばれ、力でねじ伏せることが多くありました。

力でねじ伏せれば、その場は収まる。

そういう加害者側は自分よりも弱い利用者やスタッフを狙うようになります。

 

 

子どもも自分も守るためには

1)「そういう特性だからしょうがない」とは思わない


私たちはそれで納得できる部分があります。

しかし、何も知らない街中の人はどうか?

「障害があるんです。だから許してください」

それでは納得してくれない人が大多数なのではないでしょうか?

もしも、自分の家族が被害を受けて、取り返しのつかない状況になったらと考えると・・・


そうならないためにも

・障害の特性
・その子の特性
・発達

を知って対応する。


私たちが学ぶことが必要なのだと思います。

勉強ばっかり、と思われるかもしれません。

しかし、他害に対して力で対応できないのであれば、知識で立ち向かうしかありません。

知識が「予防策」となり「心構え」となり、支援者の「安心」につながるのです

 

 

 

2)知識や情報が自分の身を助ける


① どんな感覚が嫌なのか?


→受け入れられない感覚の種類や強度を把握

→環境を整える

 


② 理解できないことは何か?

→声かけや指示を分かりやすく

 ・「ちゃんとやって」ではなく、対象を明確に提示する等
 ・選択肢の種類が多すぎるのも△


→予定の変更・見通しが持てない
 視覚的に提示する等

 


③ 言いたいことが伝わらない

→いつも使っている「絵カード・写真カード」。

 大人が自分の意図を伝えるために使っていると思います。

 逆にそれを「子どもが自分の要求を伝えるために」使うようにしてみる。

 何か要求がある時には、カードを大人に渡す、など。

 

「この子は、さわがしいと怒るな。大声を出すことは別の活動にしよう」

「この子は、この玩具を持って○○君を叩きそうだな。じゃあ、今日は玩具をしまっておこう。」

「この子が暴れたら、物を投げたり、知らない子を突飛ばしたりするな。じゃあ、どんな場所に行こうか


知識・情報があれば対策を練ることができると思います。


子どもが実際にどんな場面で誰にどんなことをしたのか、記録に残しておくことも大切です。

 

 


まとめとして

きれいごとになってしまいますが、

憎むべきは他害の行為そのものであって、その子自身や家族ではないということ

支援によって「行為」にどう立ち向かっていくか、です。


叩かれて「痛い」「怖い」「ムカつく」という感情があって当然です。

それを表に出さないことが大切です。

叩かれた側が痛がると、逆に面白がってしまい他害がさらに増えるケースもあります。

その場では過度に反応はせず、「叩くのはダメなこと」を伝えること。

もしも、本当につらい時は、その場の対応を他のスタッフに代わってもらってよいと思います。

まれに「奉仕の精神で100%子どもに捧げなさい。叩かれようが、刺されようが我慢しなさい」という人がいます。

そんなの無理です。

私たちにも私たちの人生があります。

 

ただし・・・

関係のない子が“とばっちり”を受けるのは可哀そう過ぎます。

それだけはないように、席順やグループ分けには気を配ってあげたいです。

 


安定した気持ちがあって、はじめて学習(いろんな力を身に付けていくこと)ができます。

まずは「気持ちが安定できる環境を用意してあげること」が他害対策の第一歩となるのだと思います。