言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできることを模索しています

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障害児保育とは何なのか考えてみた

保育と療育

 

​​障害児保育って何だろう

STが放課後等デイサービスで働き始めると、まず躓くのが保育と療育、訓練の違いだと思います。ここをしっかりと押さえておかないと、働き辛くなります。はじめのうちは、実際に働いていてもよく分からないと思います。今回は、障害児保育を捉えるための考え方です。

 

 

保育と療育の違い

それぞれ線引きが難しいですが、私が考えるには・・・​

障害児保育は「子どもの気持ちに寄り添いながら育ちを促していく」もので、療育は「今、持っている力を使って、発達的な課題を乗り越える手伝い」をするもの。

訓練は、その手段だと考えています。将来的に、その子の生きづらさが少しでも軽減できるように、現時点でできるお手伝いをしていく、という目標は保育職でも専門職でも同じです。 セラピストによって、いろんな考え方があると思います。一度、考えてみるのは良い勉強となります。

 セラピストがおちいりがちなのが「保育は主観的、療育は客観的」と考えてしまうことです。私も働き始めた頃にこのように考えていたことがあります。これは、保育職を敵に回すことになりえます。 障害児の分野には100%正解というのがありません。お互いが補完し合う関係を築いていく必要があります。

 保育職もセラピストも、自分の考えに固執し過ぎたり、何もせずに単なる「子預かり」になったりせずに、支援を進めていきたいものです。​

 

 

保育と療育は対立すべきものではない

保育も療育も、遊びを通して、認知面や言語面、社会性などを育むものです。

 最近は、早期療育が当たり前になってきました。そのため、学齢期になって放課後等デイサービスに入る頃には、ある程度、落ち着いている子がほとんどです。

しかし、中には「今まで療育を受けたことがない」「小さい頃は受けていたけれど、途中で止めてしまった」というケースがあります。

 

保育は「子どもの気持ちに寄り添って一緒に活動して、育ちを促す」

療育は「丁寧な子育て」

 

だといわれています。何らかの理由で、発達につまずきがある子に対して、気づきを促すことです。少しでも療育に触れるということが大切です。

 

たまに「療育は好きではありません」という親御さんや保育スタッフもいます。本当は、保育と療育に明確な区切りなんてないのです。保育と療育は、アプローチが違うだけで、目的は同じというものも多いのです。逆に言うと、目的のない保育や療育は、子どもに響きません。保育スタッフも療育スタッフも、自分の支援に目的はありますか?

 

 

障害児保育の間違えた捉え方

それでは、障害児保育とは 大人の言うことに応じてくれる子をつくるということなのでしょうか?

 

長く一緒にいると

​​​​​ 放課後等デイサービスは、学齢期の子どもが通っている場です。小中高と最長12年いることになります。はじめて障害を持った子と関わる新人スタッフはどのように支援を行っていけばよいのか迷いますよね。 先輩スタッフが声かけをすれば、子どもが言うことを聞いてくれる。素直に次の行動に移ってくれる。しかし、新しく入ったスタッフが、先輩スタッフと同じ働きかけをしても上手くいかない。余計に焦ってしまう。そんなことがあるかもしれません。 勤務が長いスタッフと子どもは、関係性ができ上がっています。その子の性格やパターン、特性などをスタッフも無意識的に把握しているケースも多いです。会ったばかりの大人をすんなりと受け入れてくれる子は少ないと思います。

 

間違えた支援の捉え方​​
先輩スタッフと子どもの様子を見て「大人の指示通りに動けるようにするのが良い支援なのだ」と新人スタッフが勘違いしてしまうことがあります。これは意外と多いです! そう考えてしまうと「〇〇をやって」「次は□□ね」という声かけだけの支援になりがちです。
これらの声かけがいけないわけではありません。何も考えずに声かけだけになることが問題なのです。声かけの内容や意図を理解できない子かもしれません。こだわりや周囲からの刺激があるために応じられないのかもしれません。子どもの特性を配慮して、働きかけを決めていくことが大切なのです。
 
 
何事もパッと見で判断しない​​​​​
一見“できている”“分かっている”様に見えても、実際は他児が動く様子を見て真似ているだけだということもあります。パターンとして覚えていることをやったら、たまたまそれが正解だったというケースもあります。
私たち支援者は「なぜできたのか?」「なぜできなかったのか?」を考え、仮説を立て、それを支援に活かしていくことが求められるのです。
支援方法にも同じことが言えます。先輩スタッフのアプローチを見て自分も真似てみる。真似ることで自分のものにすることは、正しい学び方のひとつです。しかし、真似て終わりにするのではなく、「なぜ先輩はそうやったのか?」を考えることも必要なのではないでしょうか。
 

2017年10月28日投稿