サービス残業をしないための事務仕事の進め方
一日を振り返ってみて、たいした仕事量をこなしたわけでもないけれど、ただただ疲れるばかり。そんなふうに感じていませんか?
今回は、放課後等デイサービスで働く言語聴覚士や保育職の事務仕事の進め方を考えてみたいと思います。
サービス残業の現状
サービス残業とは、残業代をもらわずに仕事をすることです。もちろん違法です。下記は残業代の多い業種ランキングです。2017年のものなので現在は順位に変動があると思われます。
Economic Trends(発表日:2018年2月23日)
福祉業界も入っていますが、1位ではないのはちょっと驚きです。
放課後等デイサービスでの事務仕事
放課後等デイサービスには、学校が終わった子たちがやってきます。そのため、午前中は事務作業や保育の準備に追われます。一日3〜4時間程度でしょうか。あっという間に過ぎてしまいます。
言語聴覚士の事務作業には
・評価
・検査のまとめ
・保育スタッフから頼まれた書類づくり
・教材・教具の用意
・保育活動に関わるもの
などがあります。これらを、思いついた順に進めていくだけでは、容量よく仕事をしているとは言えません。
事務仕事にも計画を立てることは必要です
私たちは、訓練や保育を始める前に、
「この遊びをしよう」
「この子とこの子を組み合わせよう」
「こういう順番にしよう」
と計画を立てています。
事務仕事も同じです。仕事に優先順位をつける。それだけでは足りません。
「この仕事は◯分かかる」と大体の予測を立てます。そうすることで、順番もつけやすくなりますし、見通しも立ちやすくなります。
さらに、昼休みまであと30分、というときに、すぐに「じゃあ、この仕事をやってしまおう」と隙間を活用することができます。
「ただ集中して仕事をすること」と「手際良く仕事をすること」は違うのです。
他の人に仕事を振るときも同じ
例えば、支援計画や訓練計画。普段は、子どもの評価を一人分つくるのに2時間かかるとします。自分のやっていることなので、思い返せば分かるはずです。
しかし、新人STならば、慣れていないのもあって、もう少し余計に時間がかかります。他人、特に後輩や部下の仕事時間にも、普段から注意を向けておきます。
このことを上に立つ人が把握していないと「まだ終わっていないの?」と思ったり、言ったりしてしまうのです。
隙間時間を作ろう
仕事の時間を意識して、計画を立てたとしても、はじめは思うように進まないと思います。自分が決めた時間内に仕事が終わらないと焦ってしまいます。それが気になってしまい他の仕事に移れない、次の仕事が全然できない、ということもあると思います。
そういうときのために、あらかじめ対応策を考えておきます。それが「隙間時間」なのです。
隙間時間とは、計画に余裕を持たせておくことです。例えば、
9:00 メールチェック(10分)、スタッフ用資料作成①(20分)
9:30 スタッフ用資料作成②(30分)
10:00 検査結果まとめ(90分)
10:30 ↓
11:00 ↓
11:30 予備時間(15分)
11:45 午後の準備(15分)
12:00 昼休み
といった具合です。
こうしておくことで、急に仕事を頼まれたときでも対応することができます。
その仕事が30分で終わるのかは分かりませんが「とっかかり・方向性」を作っておくことはできます。
時間をうまく使うにはどうすればよいのか?
常に考えて、サービス残業をなくしていきましょう。
投稿:2019年11月19日
更新:2020年 9月27日
参考資料
◆働き方改革下のサービス残業時間
Economic Trends(発表日:2018年2月23日)
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/macro/2017/hoshi180223.pdf