言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

言語聴覚士のための 心理学まとめノート ①心理療法

 Ⅰ 心理療法 ポイント

言語聴覚士の国家試験では、発達心理学や心理検査法などの各種心理学が出題範囲となっています。この分野は、実際の国家試験で出題される問題数が少なくありません。興味のある人はよいのですが、ない人は泣きながら頭に詰め込んでいると思います。
無事、試験に合格して、いざ働き始めると、まったくと言っていいほど復習をしなくなります。実は普段療育で行っている実践も、心理学が元になっているケースが多いのです。今回は、心理学のおさらいとして「心理療法」のポイントをまとめました。

 

 

 

1)精神分析療法

  フロイト・・・無意識の意識化

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 ex.夢分析 自由連想法(抵抗と転移)

 

 

2)交流分析

  たがいに反応し合っている人たちの間で行われている交流を分析 

  →結果→エコグラム

 

  バーン(米)―――対人関係の治療

     ①交流パターン分析・・・パーソナリティの特徴を捉えて

     ②構造分析・・・・・・・2里のコミュニケーションをベクトルで表す

     ③ゲーム分析・・・・・・悪循環に陥った対人関係パターン

     ④脚本分析・・・・・・・人生の脚本を分析

 

 

3)集団精神療法

     集団の相互作用で改善(狭義)

  モレノ(米)―――サイコドラマ <即興劇> <心理劇>

 

 

4)クライエント中心療法(来談者中心療法)

  ・・・もともと患者が持っている能力を引き出す。実現傾向の重視

   ロジャース(米)――非指示的カウンセリング

     ●自己理論・・カウンセラーの態度条件:

            ①自己一致(純粋性)

            ②無条件の肯定的配慮

            ③共感的理解

     ●フォーカシング・・まだことばにならない感覚。

                 感覚と適度な距離を保つことが目的

 

 

5)行動療法

  ①行動理論が原則

  ②治療の目的を明確に    →行動のみを治療対象

  ③症状を不適応行動の学習  →適応行動の未学習と捉える

  ④治療の焦点を今・現在におく

  ⑤最終目的はセルフコントロール

 

 技法 

  ①シェイピング法・・・目的に対してスモールステップで

  ②トークンエコノミー法・・・望ましい行動に対して強化子を

  ③バイオフィードバック法

    ・・・常に緊張状態の人に対しリラックス時をフィードバックさせる。

       場面を思い出させる

  ④系統的脱感作法・・・ウォルピ。不安状態を段階的に低減させる。 

             吃音の訓練でも

  ⑤フラッディング法・・・誤った学習を正しい内容で再学習

  ⑥社会的スキル訓練・・・不足スキルを獲得。SST。

              (暴露法、エクスポージャー法)

  ⑦モデリング法・・・認知的活動を重視

 

 

6)認知療法

  A.T.ベック(米)・・・考え方の治療。情緒面、行動面の問題の解決へ

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7)論理療法

  A.エリス(米)・・・考え方の治療。   REBT / 合理情動療法

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8)自律訓練法

       心身のリラックス→心身の健康

  J.H.シュルツ―――催眠研究から生理的なもの(自己催眠のような感じ)

            ex.手が重くなる→温かくや心臓がゆっくり・・・

 

 

9)森田療法

  ありのままを受け入れて欲望を引き出す

  森田正馬(まさたけ)―――精神交互作用を打ち切る。 

               神経症(特に社会恐怖傾向)に対して有効

 

 

10)内観療法

   人生を振り返って、いろいろ再確認 

   吉本伊信―――①世話になったこと

          ②して返したこと

          ③迷惑をかけたこと

 

 

 

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参考資料: