言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできることを模索しています

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考える力(思考)の発達とは②「発達の順序(生後~)」

子どもが理解したり、思い出したりするために 

子どもは、日々繰り返される生活の中で、本人にとって意味のある出来事を「イメージ」として蓄えられるようになってきます。ここでは、このイメージを「出来事イメージ」と呼びます。この「出来事イメージ」があることで、次への予測が立ちやすくなったり、ことばを獲得するための理解の土台となったり、コミュニケーションの第一歩となります。  
 
今回は、「ことば」「思考」「コミュニケーション」の発達について、下記の年齢・内容は、坂口しおり先生の『絵で見ることばと思考の発達』を使って考えていきます。
 
 
0歳2ヶ月~
二項関係の成立

「子ども―大人」「子ども―もの」を通して、それを「出来事記憶」にしていきます
 
 
0歳3ヶ月~
因果関係の理解から再現の期待へ

ex.「自分が舌を出したら(原因)、母親も舌を出した(結果)」
  「自分が舌を出したら(原因)、母親も舌を出すだろう(結果+予測)(共鳴動作)」
 
簡単な、原因―結果がつながり始め、その結果を予測するようになります。また、「哺乳瓶が口に入ったら→お腹がいっぱいになった」という経験が記憶に残り、イメージと物が結びついていきます。
 
 
0歳3ヶ月~ 
出来事イメージの芽生え

「母親」「哺乳瓶」など、本人にとって意味のある対象が、雑多な周囲の中から見えるようになってきます。それらを目にすると、いつもとは違った動きをするようになってきます。対象物から「出来事イメージ」呼び起されるようになるからです。

ex.身体の動きを止めてじっと見つめる、興奮したように身体をバタバタ動かす、など
 
 
0歳6ヶ月頃
出来事イメージが形作られる

ex.「母親が通りかかると、抱っこしてほしそうに手を伸ばす」 毎日繰り返されるものであれば、その物を目にすると、ある程度はっきりとしたイメージが浮かんできます。しかし、まだ対象物が目の前から見えなくなると、そのイメージも消えてしまいます。
 
 
0歳6ヶ月過ぎた頃
物の永続性の成立

身近な人や物のイメージは、目の前からその人や物が消えても、子どもの頭の中に残るようになってきます。
 
 
0歳4ヶ月を過ぎた頃  
追随注視・・・母親を目で追うようになります。
 ↓
共同注意
母親がみているものに目を向けるようになります。その視線を通して、今注目するべきものを理解していきます。
 
 
0歳6ヶ月頃~
 相手とのやり取りに気づき始める
 
要求が明確になってきます
 ex.「あれが触りたい」「あの食べ物が欲しい」
 
物と人の顔を見比べられるようになってきます
 ex.ボールが転がった時に、ボールと母親の顔を見比べるようになる
 
③大人にお願いすると、それが叶うことに気がつく
 ex.「母親にお願いするとボールを取ってもらえる」
 
 
0歳7ヶ月頃
母親の行動や表情の変化に意図があることに気づく
 
 
0歳10ヶ月頃
要求の表出(視線)

視線で「欲しい」「やりたい」を表出するようになる時期です。この頃の子でも、「○○が欲しい」という気持ちは、注意が逸れたときでも、別の動作をしているときでも忘れることはありません。その要求が叶えられるまで「ぼくは~がしたい」と要求し続けることできるようになってきます。
 
規則性に気づく
 ex.「母親にお願いする→ボールをとってくれる」
 
三項関係の成立
 ex.「スイッチを押す→電気がつく」 三項関係を獲得すると“手段を組み合わせて”要求を伝えようとし出します。 (ex.視線、発声、全身の動きや手を伸ばすなど)
 
 
0歳10ヶ月~1歳
社会的手段の獲得

「指さし」「手渡し」「差し出す」等を使って要求などの意図を伝えます。その手段には、発声や視線が伴って用いるので、他者に明確に伝わるようになってきます。
 
 
手段―目的関係の理解

「目の前にある物」から「出来事イメージが」が思い浮かぶ。そのイメージの中から自分で選び取り、今度は、目的に向けて「自分の行動」を決めて行動するようになってきます。
 
ex.「ボールを受け取って投げているお母さん」
                ↓
  「自分が投げる」「お母さんが投げる」などから選択
                ↓
   「お母さんに投げてもらおう」
 
 
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『コミュニケーション発達支援シリーズ 絵で見ることばと思考の発達  坂口しおり著 ジアース教育新社』(P.12~20)より
 
 
 
次回は、1歳からの発達をみていきたいと思います。
 
 
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