言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

障害児支援で「あなたはセンスがない」と言われたら?対処法はある?

「センスのない支援者」と言われないためのポイント

これまで わたしは障害児への支援を仕事としてきました。

そこでは、様々な支援者(スタッフ)をみてきました。

・子どもに好かれる人
・気が利く人
・融通が利く人

福祉業界には素敵なスタッフがたくさんいます。

 

しかし、「センスがない」人もいるのは事実です。

・何をやってもうまくいかない
・周囲からの目が冷たい
・何をやっていいのか分からない

 

自分で「センスがない」感じている人もいます。

しかし、せっかく障害児分野で働きたいと思ってくれているあなた。

ちょっと子どもの見方を変えるだけで支援は変わります。

 

今回は、障害児の支援者で「センスがない」と言われた もしくは 言われないための対処法をお話しします。

 

 

 

センスがない障害児支援

「あの人はセンスがない」

時々、聞くことばです。

障害児支援での、

・自分の言うことを聞かせようとする

 

 

気をつけておきたいポイント

「センスがない」人は支援をしないほうが良いのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

支援には押さえるべきポイントというものがあります。

指示に従わせようと思わない

子どもの理解度を考える

ちゃんと子どもに返してあげる

とりあえずこの3つを考えて支援を行いましょう。

ここを押さえておけば「格段に支援の質が上がる」はずです。

「センスがない」と言われた or 自分で感じている人でも、この考え方があれば まだまだ戦うことができます。

 

①指示に従わせようと思わない

大人の言うことに従わせる。

これが良い支援だと思っていませんか?

 

この考え方に こだわっている支援者は意外と多いです。

指示に従わせるのは支援者の自己満足です。

そんなくだらない自己満足的な支援をする労力があったら、「子どものことをもっと理解しよう!」とする努力をした方がずっといい。

・どんな方法ならば声かけや指示を理解できるか?
・どのくらいの介助量が必要か?
・そもそも課題や遊びはその子に合ったものなのか?

などなど。

 

支援者自身、気がつかずにやってしまっているケースもあります。

注意しましょう。

もう一度 言います。

「大人の指示に従う子どもを作ること」が良い支援ではありません。

 

②子どもの理解度を考える

理解度というのは、どのくらいの「声かけ」&「周囲の状況」を理解しているのだろう?

それも考えずに

「もう高校生なんだから」
「男の子だから」
「ちゃんとして」

なんて言っている人を見たことがありませんか?

指示や注意など、難しい説明を淡々としているのも同じです。

「ことば」で理解できなければ「現物」を見てもらう。

それでも分かりづらそうだったら一緒にやってもらう。

実年齢(生活年齢)ばかり気にしていませんか?

 

③ちゃんと子どもに返してあげる

子どもがサインを出しているのに、大人がそれに気づかないケースがあります。

ことばを持たない子の場合、自分の気持ちや意図を身振りで伝えようとしている子もいるのです。

それを見落としてはいけません。

・表情

・口の動き

・指先の動き

・視線

障害が重い子ほどサインは小さいのです。

「子どもがなんかやっているな」と気付いているのに「よく分からないから」と流してしまう大人もいます。

支援や活動が忙しいからそれどころじゃない、と。

活動の準備などは二の次でいいんです。

まずは、目の前にいる子との「やり取り」に目を向けるべきではないでしょうか?

子どもが何らかのサインを出してくれたら、あなたはちゃんと返していますか?

 

それでもダメなとき

上記にあるように、子どものことをみるようにしているけれど うまくいかないこともあるはずです。

そういうときは どうすればいいのでしょうか?

 

素直に助けを求める

助けを求める=負け ではありません。

助けを求められずにパンクしたり、暴走したりするほうが周囲の人たちに迷惑をかけてしまいます。

ちっちゃなプライドは ひとまず隣に置いておきましょう。

助けてもらって、成功体験をしてみて、考え方が変わる。

これは成長です。

何歳になっても成長できるなんて 嬉しいですよね?

 

人の話を聞く

他人に助けを求められても、人の話を聞けないのでは意味がありません。

敵が増えるだけです。

「わたしは ちゃんと聞いているから大丈夫!」

そう言うけれど 相手が話し始めると まったく聞いちゃいない。

こういう人、結構います。

あなたは大丈夫ですか?

あなたが若者だったら 年配者から学んでください。

あなたが年配者だったら 若者から学んでください。

自分以外の年代の人たちの声に耳を傾けてみてください。

 

こだわりを捨てる

センスのない(と言われた)自分を変えたい。

改善したい。

こだわりを捨てるのが一番です。

それが難しい。

そう思われるかもしれません。

だったら、自分の過去の経験を忘れてください。

・○○施設で働いたことがある
・◇年も勤務している
・有名な先生に教わっていた

そんな経験はいりません。

思い出とともにアルバムにでもしまってください。

忘れるのが難しかったら、他人には言わないようにしてください。

それが「こだわりを捨てる」ということです。

これからの知識だけでも充分に対応できるはずです。

味方の力を借りてください。

 

まとめとして

今回は、障害児分野で働いているけれど、周囲の人から「あなたセンスがないわよ」と言われたり 思われたりしたときに 考えるとよいことを説明しました。

 

気をつけておきたいポイント

① 指示に従わせようと思わない

② 子どもの理解度を考える

③ ちゃんと子どもに返してあげる

これに加えてポイントとなるのが次の2つです。

素直に助けを求める

こだわりを捨てる

簡単そうに見えて意外とできていない人が多いのです。

まずは、ここから。

よかったら参考にしてみてくださいね。