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麻痺の種類、リスク、介助など まとめ。麻痺について学び直してみた

麻痺について

 

 

今回は麻痺についてです。麻痺と聞くと脳卒中を思い浮かべると思います。事故や病変以外にも、先天的なものや脳性麻痺のような出生時にできる麻痺もあります。

関わることの多い「麻痺」について復習していきましょう。

 

  

 

麻痺とは

 


麻痺とは、神経が障害されることによって、運動や発声、食事などの機能の一部が失われることです。事故や脳卒中などで運動や感覚がダメージを負うことが多いです。

・運動・・・動きにくくなる、動かなくなる

・感覚・・・感じにくくなる、感じなくなる

その他にも、正常であれば出ないはず反射が出たり、出るタイミングが遅れたりするケースもあります。

 

   

麻痺の種類

様々な分類方法がありますが、今回は、運動麻痺のパターンからみた分類です。

 

① 片麻痺

病巣(脳)の反対側に半分すべて麻痺が出た状態。大観、内臓も。

(ex.失語症:左脳損傷で右麻痺)

バランスが悪い

症状が重いと杖をついても歩くことが難しいことも

 

② 単麻痺

 

脊髄から出ているもの。上下肢のどれか1本が麻痺。上肢が多い

(ex.脱臼などでおこりやすい)

下位運動ニューロン障害⇒弛緩性麻痺=単麻痺 

 

③ 対麻痺

上下肢のどちらかが麻痺。下肢が多い。 

(ex.脊椎損傷、腰椎損傷)

下位運動ニューロン障害⇒弛緩性麻痺=対麻痺 

 下肢で体重を支えられない。感覚も麻痺する

 

④ 四肢麻痺

首から下が麻痺。

(ex.脊椎損傷、腰椎損傷) 

 

⑤交代性片麻痺

脳の損傷側と他方、両方に麻痺がおこるもの。

脳幹部の障害によって起こりうる

 

  

 

麻痺があるとどうなるのか?

麻痺があると、様々な部分のコントロールが効きづらくなります。また、感覚(知覚)が低下するために危険に気づきにくいことがあります。下記はその例の一部です。

 

 ・バランスがとりづらい

 → 身体の片側に麻痺がある場合、バランスがとりづらいことがある


・喋りづらい

 → のどや口のコントロールがうまくいかない
   はっきり話せないため聞き取りづらい声になる


・誤嚥のリスク

 → のどや口のコントロールがうまくいかない
   ムセやすく、飲み込みづらくなる

 → 顔面の麻痺がある場合、口が閉じづらくなる
   唾液が垂れることも 


・見えづらい

 → 視野が欠損していることがある
   見えづらくなり、危険予測も△

 

 

 

■ 片側が麻痺の例


① 舌(左麻痺):

 患側の方に偏ってしまう

 

② 軟口蓋(左麻痺):

 健側側に偏ってしまう

 ※ 基本的には健側方向に動くが、個人差がある。

 

 

 

姿勢緊張の異常

 

例えば・・・

脳性麻痺の子は

・麻痺がない(弱い)側が弛緩している

・麻痺がある(強い)側が過緊張している

ということが同時に起こることがあります。

 

一人の子どもに「過緊張」と「弛緩」の状態が混在している。

これら2つによって、自分の身体のコントロールがより難しくなってしまいます。

 

 

 

介助・支援

 

① 更衣介助


基本的には、脱健着患です。

これは、脱ぐときは健側(麻痺がない方)から脱いで、着るときは患側(麻痺のある方)から着る、という考え方です。介護職の資格を取る際に覚えた人も多いと思います。脱健着患(だっけん ちゃっかん)です。

 

② 歩行介助

 

子どもが倒れたときに助けられるように、患側にいるようにします。杖を持っているときには、持っていない側から介助をすることが多いです。

 

 

② 食事介助

 

介助者は左右(健側・患側)どちらから介助を行うべきか?

悩むと思います。

個別に決めていくしかありません。

患側方向に倒れやすい子であれば、介助者は患側側からフォローしたほうが安定しますし、子どもや介助者の利き手も関係してきます。

注意すべき点は・・・

麻痺の程度によっては、麻痺側で食物をうまく処理できないケースがあるということです。噛んだり、食塊を作ったり、口の中で食物を保持したりするこができないと、ムセたり、詰まったりする危険性が高くなります。

 

 

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参考資料

言語聴覚士のための基礎知識
臨床神経学・高次脳機能障害学

医学書院

 

月刊ナーシング(2011.8 vol.31 NO9)
麻痺、意識障害

学研