言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできることを模索しています

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Ⅳ水準(パターン知覚水準)とは

Ⅳ水準(パターン知覚水準)とは

 

これまで1層(Ⅰ水準~Ⅲ水準)では、外の世界からの感覚刺激を徐々に受け取れるようになってきました。

徐々に目や手も使えるようになり、「始点」から「終点」に向かって動くこともできるようになってきました。

少しずつ自分と外の世界の境界線が分かるようになってきます。

今回は、その次の段階。第Ⅱ層のⅣ水準の話しです。

 

 

 

 

目や耳を使って自分の動きをコントロールする

この段階になると、以前に比べて目を使うことが上手くなってきます。

これまでは物が身体に当たったら気がついて、それではじめて目を向けていました。この段階になると「こうやって動けばぶつからない」というように自分の動きをコントロールできるようになってきます。


まずは目を使い動く方向を予測します。そして動きを調節するのです。

しかし、遊びでハンマーを使って球や杭を打つときに、強く打ったり、大きく振ったりすると、目が追い付かなくなり、動きの調整が効かなくなることもあります。


また、目と同じように耳を使うこともも上手くなってきます。音がある・ないに気がついて、音に合わせて動けるようになってきます。

 

 

 

摸倣の芽ばえ

目を使ってものを見るようになると、目の前にいる人のことも見えてきます。これまでの段階では、模倣が出ていない子も少なくありませんでした。この時期になると模倣が少しずつ出てきます。

始めは大人に合わせる模倣ではなく、過去に見た・やった動きを、自分の気が向いたタイミングで再現する「一方出し模倣」となって現れます。

それが、徐々に大人と一緒に模倣ができるようになってきます。まだその場ですぐに真似することは難しく、繰り返された動きなどに限られます(「パターン模倣」)。

また、子どもによっては身体摸倣よりも音声摸倣の方が先に出ることもあります。

 

 

 

パターンとして認識し始める

この時期の子は行為や動作を繰り返すことでパターンとして認識始めます。

そのパターンを使って課題や問題に立ち向かっていくのです。

パターン化と聞くと自閉症やダウン症の子を思い浮かべる方が多いと思います。

しかし、ここでいう「パターン化」はこの段階の子によくみられるものです。

こだわりではなく手段として使います。

肢体不自由の子でも「パターン」に囚われている子はたくさんいます。

この段階にくるまでに、少しずつ周囲からの感覚刺激を受け入れる経験を重ねてきました。その感覚の処理はまだ種類や方法が少ないです。

手数が少ない状態なのでパターン化されています。

「自分の好きなものをやりたい!」というよりは「これしか受け入れられません!」という受け入れられる幅が狭いためにおきるものです。

 

 

 

好き嫌いがはっきりとしてくる

パターンとして物語をと捉えられるようになってきて、行動の手順や種類が決まってきました。

見たり聞いたりすることも増えるので、気づきも増えてきます。

パターンとして物事を認識するため、そのパターンから逸れるとすんなりと受け入れられません。それが「拒否」となって現れることがあります。

この段階の子の好き嫌いというのは、「これは嫌だ」「これはまあ良い」というような、選択的に拒否をすることです。そのため、はじめは拒否の方が強いです。

 

 

 

パニックが起きやすい

受け入れられる幅や種類も狭いので情緒面が崩れやすいです。

新しい場面や自由な場面が苦手です。

これは、パターン化が強くなり、受け入れられる幅が狭いための拒否だと考えられます。拒否が強くなるので情緒も不安定になります。

パニックを回避するためには、あらかじめいつもと「同じ」場所・人・場面などを使って、子どもが分かりやすくしてあげること大切です。

 

 

 

見分けることが上手くなると弁別も上手くなる

自分の手元にあるものと同じものを見つけることはできていました(パターン弁別)。
この段階になると、見本と同じものを複数の選択肢から探すことができるようになってきます(対応弁別)。

複数の選択肢を見て→見本と照らし合わせる、ということは、視線を往復させられる、ということです。いままではこれが難しかったのです。

目の使い方が上手になってくると、見分けることも上手くなってくるのです。

また、具体物であれば「赤でも青でも車なら、すべて同じ車」というような同一の名前で分類ができるようになってきます(代表性の成立)。

 

 

 

 

 

ことばを獲得するために

この水準は、ことばに気づき始める段階です。

そのため、前言語機能をしっかりとおさえられているか、が重要になります。

喋っている=認知発達は大丈夫、という評価をしてしまいがちです。

しかし、実際には理解していないけれど喋っているケースもたくさんあります。

どこかしらに発達の遅れや抜け落ちなどの凸凹があります。

ことばが出ていても象徴機能を獲得しているとは限りません。

前言語期でつまづく子は少なくありません。

 

 

 

 

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参考資料