言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

インテグレーションとインクルージョン。違いはなに?障害児分野の用語の整理

5秒でわかる!障害児分野で使われる用語の整理

 

「ノーマライゼーション」「インテグレーション」「インクルージョン」「セパレーション」・・・

これらは、社会や教育が「障害児(者)」をどのように捉えるのか?を表すときに使うことばです。

混乱しますよね?

もともと分かりにくいことばなので、みんな分からなくなるのです。

ここでは、これらの単語の違いについてはなしをします。

 

 

 

ポイントは「障害児者と健常者を分けるかどうか」

一言で言ってしまうと下記のような感じです。

 

ポイント!

セパレーション

障害は否定しないけれど健常者と分けますよ。


インテグレーション

障害があってもなくても同じ場所で参加できますよ。
周りの人もあなたを受け入れますよ。

 

インクルージョン

障害があってもなくても同じ活動に参加できますよ。
周りの人もあなたを受け入れますよ。
もちろんあなたののニーズに合わせますよ。

 

 

 詳しく説明していきます。 

 

 

前提となる考え方


ノーマライゼーション

聞いたことがあるかもしれません。

障害がある人もない人も、同じ条件で生活を送れる社会にしようという考え方です。

必要とされる援助が保証されるということ。

例えば、バリアフリー。

 

ノーマライゼーションという理想があって、その理想を実現するために「インテグレーション」や「インクルージョン」という手段・考え方があります。

時代によって手段・考え方は変わります。

以前は「インテグレーション」という考え方が主流でした。

現在では「インクルージョン」が主流になっています。

それでは、これらの違いについてです。

 

 

 

3つの意味の違い?

 

どれも横文字で分かりづらい・・・。

着目すべきポイントは周囲が障害をどのように受け入れているのか?という点です。

 

 

セパレーション

「障害は否定しないけれど、分けますよ」

 


インテグレーション

「障害があってもなくても同じ場所でやりますよ」

・障害がある子もない子も同じ環境で教育すること
・障害を持つ子を普通校で受け入れる
・場の共有を重視
・障害のある子が通常学級で学ぶこと
・地域包括ケアシステム

具合が悪い、病気が悪化した時も住み慣れた地域で生活できるようにする

 


インクルージョン

「障害があってもなくても同じ活動を一緒しますよ」

※ それぞれの子に合ったニーズを提供することが前提
  障害の有無は問わない!

・障害がある子もない子も同じ環境で教育すること

分け隔てなく一緒に教育を受ける。しかし、障害によって援助は配慮が必要な場合にはそれを保障しますという考え方

 

 

まとめとして

福祉用語には似たことばがたくさんあります。

 

・ノーマライゼーション

・インテグレーション

・インクルージョン

 

これらは何が違うのでしょうか?

社会が障害をどのように捉えるのかを表す考え方です。

 

  ノーマライゼーション【理想】
 ↓

・セパレーション  【考え方】
・インテグレーション【考え方】
・インクルージョン 【考え方】

 

 

 

考え方は、時代とともに変化していくのです。

現在の主流は「インクルージョン」です。