言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

放課後等デイサービスで働く言語聴覚士の役割と仕事内容【現場経験者が解説】

言語聴覚士が放デイできることを探してみよう

放課後等デイサービスで働く言語聴覚士(ST)は、まだ数が多いとは言えません。そのため、

・何を求められているのか
・どこまで関わればよいのか
・他職種とどう違うのか

こうした点に戸惑いながら働いている方も多いのではないでしょうか。

私自身も、放課後等デイサービスに関わり始めた当初は、「STとしてここで何ができるのか」が分からず悩み続けていました。

 

この記事では、小児領域で15年以上働いてきた言語聴覚士として、放課後等デイサービスにおけるSTの役割と実際の仕事内容について、現場の視点から整理してお伝えします。

 

 

 

放課後等デイサービスとはどのような場所か

 

放課後等デイサービスは、学校に通う障害のある子どもたちが、放課後や長期休暇に利用する福祉サービスです。

・生活能力の向上
・社会性の発達
・安心して過ごせる居場所づくり

などを目的としており、医療機関とは異なり「生活に近い環境」で支援が行われる点が特徴です。

 

制度上の区分やサービス形態については、
放課後等デイサービスの一般と重心の違い
の記事で詳しく解説しています。

 

 

放課後等デイサービスにおける言語聴覚士の主な役割

 

1.コミュニケーション支援の専門職

 

言語聴覚士は、ことばの遅れやコミュニケーションの困難さを抱える子どもに対して、専門的な視点から支援を行う職種です。

放課後等デイサービスでは、訓練室のような個別療法ではなく、集団の中でのやりとりを見ながら支援することが多くなります。

・要求の出し方
・相手の話の理解
・友だちとのやりとり

といった、日常場面でのコミュニケーションを支える役割が中心になります。

 

 

2.支援計画作成への専門的助言

 

 

放課後等デイサービスでは、個別支援計画の作成が義務づけられています。

言語聴覚士は

・言語発達の評価
・ことばの理解レベルの把握
・食事・嚥下の状況

などを踏まえて、支援内容の子どもにあったものか?妥当性を検討する立場として関わることが求められます。

 

 

3.食事・嚥下面での安全管理

 

 

小児領域においては、摂食嚥下の問題を抱える子どもも少なくありません。

放課後等デイサービスでは医療機関ほどの設備がないため、

・食形態の調整
・誤嚥リスクの共有
・職員への助言

といったリスクマネジメントの役割も重要になります。

 

 

実際の仕事内容

現場での言語聴覚士の業務は、次のように大きく分けられます。

・子どもの観察と評価
・支援方法の検討
・職員への助言
・保護者への説明

医療機関のように1対1で訓練を行う時間は限られており、**「環境に働きかける支援」**が中心になるのが特徴です。

 

 

 

医療機関との違いに戸惑うSTが多い理由

 

 

言語聴覚士の養成課程では、病院やリハビリテーション施設での実習が中心となるため、

・個別訓練
・検査中心の評価
・医師の指示下での実施

といった環境に慣れたまま、放課後等デイサービスに入職するケースも少なくありません。

そのため、

「ここではSTとして何をすればよいのか分からない」

という戸惑いは、決して珍しいものではありません。

 

新人の方が感じやすい不安については、
放課後等デイサービス1年目の言語聴覚士へ
の記事でも触れています。

 

 

放課後等デイサービスで求められるSTの視点

最近は施設の数が増えてきた放課後等デイサービスですが、実際にはSTが放課後等デイサービスで働く際、どのような視点が求められるのでしょうか?

 

「訓練」よりも「生活」

 

放課後等デイサービスでは、医療機関のように机に向かって訓練を行う場面よりも、

・遊び
・集団活動
・日常生活

の中で子どもの様子を見ていくことが求められます。

つまり、言語聴覚士としての専門性は、評価用紙ではなく、日常場面で発揮される、と言えます。

 

 

他職種との連携が前提になる職場

 

放課後等デイサービスでは

・保育士
・児童指導員
・理学療法士
・作業療法士
・看護師

など、さまざまな職種が関わっています。

そのため、言語聴覚士が単独で支援を完結させるのではなく、「チームの中で専門性を活かす」という働き方が基本になります。

 

専門職については
放課後等デイサービスそれぞれの専門職の違い
という記事をご覧ください。

 

 

放課後等デイサービスで働くことに向いているST

 

これまでの経験から、次のような傾向を感じています。

・子どもと長期的に関わりたい
・訓練室よりも生活場面に興味がある
・多職種との関係づくりが苦にならない

こうした特性を持つ言語聴覚士にとっては、放課後等デイサービスは非常にやりがいのある職場になります。

 

まとめとして

放課後等デイサービスにおける言語聴覚士の役割は、医療機関とは大きく異なります。

しかし、だからこそ

・生活に近い場所で
・長期的に子どもと関わり
・他職種と協働しながら支援を行う

という、別の形で専門性を発揮できる領域でもあります。

放課後等デイサービスでの働き方に戸惑っている方にとって、この記事が あなたの立ち位置を整理するきっかけになれば嬉しいです。

よかったら参考にしてみてくださいね。