言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできること、役割を探っていくブログです

放課後等デイサービスに関する本を読んでみよう

放課後等デイサービスに関する本の紹介

放課後等デイサービスとは障害を持つ子が通う施設です。制度が始まったばかりのころは施設数も少なく、情報があまり外に出てきませんでした。2023 年(令和 5 年)には 20,000 施設を超えました。放課後等デイサービスに関する本も多く出版されるようになってきました。

ここでは、放課後等デイサービスのオススメ本を紹介します。当たり障りのない本ではなく、しっかりとしたものばかりです。

この記事が役に立つ人

・放課後等デイサービスで働いている人
・お子さんが通っている人
・障害児施設に興味がある人

 

 

放課後等デイサービスとは?

放課後等デイサービスは2012年に児童福祉法に位置づけられた福祉サービスのひとつです。略して「放デイ」と呼ばれることが多いです。

施設によっても、通っている子の障害や疾患も様々。

・肢体不自由児だけの施設
・発達障害の子が中心の施設
・いろんな障害の子がいる施設

特別支援学校に在籍している子の中で、放デイを利用している子もたくさんいます。そのため、学校の帰りのスクールバスに乗る子が少なくて、車内がガラガラという風景もよく目にします。

 

◆詳しくはこちらの記事もご覧ください

www.hana-mode.com

 

放デイを知るための本

「放課後等デイサービスって何だろう?」そんな疑問に分かりやすく答えてくれる本です。放デイの「中身」は施設によって異なります。そのなかで、どの施設にも共通して言えることを書いてくれているものを紹介します。

 

放課後等デイサービスハンドブック

「放デイを知りければ、まずはこの本!」というくらい基本となる本です。この本は「全国放課後連」という、全国で活躍している放デイが集まった団体です。国への要望書を出す等、真面目に活動している人たちが「放デイってこんな場所だよ」と教えてくれます。

専門書ですが、実例が満載で読みやすい本です。中高生にもオススメ。

 

 

ホウデイノトリセツ

 

放課後等デイサービスについて書かれて本ですが、内容は「運営」に関することが中心です。難しくなりがちな内容ですが、イラストが分かりやすいので読んでいて嫌になりません。

しかも、最低限必要な情報がコンパクトにまとまっているので概要を理解したい人にはオススメできます。出版は 2023年 9 月です。本のタイトルが秀逸!

 

 

増補 新版 障害児通所支援ハンドブック

 

法律や施策が変わるたびに新版になったり、増補したりしてくれている本です。今回の本は 2024 年 2 月 出版のもの。基本的な情報を手に入れたい人にはオススメです。しかし、突っ込んだ内容ではなく、あくまで概論的な内容となっています。教科書・参考書的に使うのであれば◎。

 

 

支援に関すること

放課後等デイサービスでやっていることは施設によって異なります。近年、特定のことだけに力を入れている施設は国から目をつけられ始めました。

いま現在は大きく分けると次の2つに分けられます。

・療育を行っている施設

・「楽しめる場」を提供する施設

どちらが良いとは言い切れません。どちらも、しっかりとやれば有意義な時間を提供できるはずだからです。

そんな、(外から見たら)曖昧な放課後等デイサービス。支援はどんなことを行っているのでしょうか?支援に関する本を紹介していきます。

 

障害のある子を支える放課後等デイサービス実践事例集

 

放課後等デイサービスで実際に行っている支援を事例として紹介している本です。専門書ですが分かりやすく書かれていて、とても読みやすい本です。特に、障害児支援を始めたいと思っている学生や新人の人にオススメです。

 

 

放課後等デイサービスの豊かなあそびと発達支援

 

こちらも、放課後等デイサービスでの支援や遊びの本です。教科書的ですが、事例もあり、図解などもあり分かりやすく書かれた本です。

遊びだけでなく、感染症対策、災害対策、救急対応についても説明している本です。

 

 

その他

専門書的な本を紹介してきました。次は「読み物」として世に出てきた本です。「こんな本があるんだ」と正直、感心してしまうものばかりです。

 

発達障害児の放課後等デイサービスで指導員やってみた

 

 

これまでも実際に放課後等デイサービスで働いている人の本はたくさんありました。しかし、そういった本の著者は(この業界では)名の知れた人だったり、特定の職種の人だったりすることが多かったです。

この本は、いち支援者が書いたものです。著者が支援をするうえで大切にしていることなどが書かれていて、とても勉強になる、というか心にしみます。

 

 

新人放デイ職員のためのお悩みQ&A

 

 

新人職員のための「お悩みQ&A」が分かりやすく書かれた本です。経験の浅い人でも納得できる描き方をしてくれています。今まで ありそうでなかった面白い本です。

こういった本の存在は、実際に働く新人にとって心の支えになることがあります。ぜひ、このような本を見つけていくとよいです。

 

 

まとめとして

今回は、放課後等デイサービスに関する本を紹介しました。実際に働いている人でさえ「どんな施設なの?」と聞かれると少し迷ってしまう。なぜなら、施設ごとに活動や特色が まったく異なるからです。

「これが放デイ」という答えはまだありません。しかし、「だいたい、こんな感じの施設だよね」というのは何となくあります。それが、上記で紹介した本に書いてあります。

放課後等デイサービスの制度ができたばかりのころは、小難しい本しかありませんでした。最近では年々、分かりやすい本が出版されています。「もっと放デイのことを知りたい」という人は読んでみてください。

よかったら参考にしてみてくださいね。