言語聴覚士は放課後等デイサービスで何ができる?

放課後等デイサービスで言語聴覚士(ST)としてできることを模索しています

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「自分の職種の考えが一番正しい!」と思わないために

専門職と保育職の意見は食い違わないの?

放課後等デイサービスには様々な職種が働いています。それぞれ独自の視点があります。そのため、意見が食い違うことはたくさんあります。意見の食い違いから対立が起こる、なんてことも・・・。「あいつは気に食わない」「あいつが言うんだから間違っているに違いない」こんな無駄なことを考える前にできることはないか、考えてみたいと思います。

その前に、放課後等デイサービスでの意見の対立は、どのようなときに起こるのでしょうか?

 

 

難しい問題

ケース①
例えば、看護師が感染症予防について放課後等デイサービス(放デイ)でできる取り組みを提案したとします。しかし、事業所のうえの人が「そこまでやらなくていい」と言うケースがあります。自分の知識や経験を他職種のスタッフに伝えてくれているのに、よく分かっていない人が中途半端に判断してしまう。そんな職場で長く働こうとは思ってくれないはずです。また、最終的に迷惑を被るのは子どもやその家族です。

 

ケース②
言語聴覚士や作業療法士が、遊びや食事の際に、放デイでできる取り組みを提案したとします。しかし「放デイは“お勉強”の場ではない」と受け入れてもらえないケースがあります。

 


それぞれの立場もあるはず

職種によって、考え方や立場が異なります。そこに役職が絡むともっと複雑になってきます。各専門職(コメディカル)の役割は下記参照。

 

www.hana-mode.com

 

 コンテクストという考え方

意見が対立したときの対処法として「コンテクストをすり合わせる」というものがあります。

コンテクストとは、簡単に言うと「文脈」のことです。同じ言葉でも、人によってその言葉の使い方や意味、範囲が異なります。

これは劇作家の平田オリザ氏が著書やワークショップで使っているものです。もともとはビジネスで使われる用語です。氏は、演劇をつくりあげるときに応用して、さらにそこから普段のコミュニケーションでも活用できるのではないかと言っています。


多職種との考え方のズレに対して「なんでそんなことを言うの?」と怒るのではなく「どういう意図があって言っているんだろう?」と考え、すり合わせを行っていくことが大切なのではないかと思います。

 

 

何のための意見の対立なのか?

当たり前と言えば当たり前なのですが、意外と抜け落ちてしまいがちです。専門職は「この考え方は正しいはず」「医学的、療育的にはこうした方がよい」という想いがあります。
一方、保育職にも「長い間、この考え方でやってきた」「子どもの気持ちを考えたら、そんなとはできない」という想いがあります。

専門職の「エビデンス(科学的根拠)」は、完璧に正しいとも言い切れない側面があります。いま・現在は正しいとされているけれど、いつ覆ってもおかしくないからです。

保育職の「経験からくる知識」は、すべての子ども、すべてのケースに当てはまるものではありません。また、その知識を事業所すべてのスタッフが共有できているか?と言われたら・・・。

この意見の対立は、意地の張り合いになりやすいので注意が必要です。現に、私も新人の頃は、専門職の考え方が絶対だと信じていました(現在は、そんなふうには考えていませんが)。

繰り返しにはなりますが、このコンテクストのすり合わせという考え方。問題解決方法のひとつではありますが、様々な職種が一つの目標に向かって歩んでいくときに、うまくやっていくための考え方——思考といってもよいのかもしれませんが——でもあるのです。