保育の支援目標で「居場所を見つける」と設定することがあります。
居場所=場所の提供 で終わりになっていませんか?
自分の居場所を見つけられずにウロウロし続ける子をよく見かけます。一つの場所にとどまっていられない要因は、子どもによって様々です。
「周囲の音が嫌な場合」
「苦手な子が近くにいる場所」
「刺激に振られやすい場所」
などが考えられると思います。それ以外に見落としがちなのが「自分の身体をしっかりとイメージ出来ていない場合」です。その中に、うまく重力を感じられないと、いま自分が「この場所にいる」ことが実感として弱くなるケースがあります。特に、肢体不自由の子に多くみられます。
室内ではクッションチェアに座っているから、ここがその子の居場所です。と言う人もいるかもしれません。しかし、それは「座らされている」だけ。重力を感じる手伝いをすることも「場所を作る」アプローチのひとつです。
「居場所を見つける」というような、当たり前に使っているフレーズにも、様々な意味が込められています。